飯田市の東野地区が7月28日、夏休み恒例の「こども寺子屋」の一環として「こども防災教室」を東野公民館(飯田市宮の前)で開いた。
同教室は、飯田市が内閣府の「2026年度コミュニティ防災教育推進事業」のモデル地区に採択されたことを受けて実施した。同事業では、市内のコミュニティーエフエム局「飯田エフエム放送」を中心に、行政や地域、教育機関、企業などが連携し、地域の実情に合わせた実践的な防災教育や啓発を、体験と放送を組み合わせて進める。同市では東野地区を市街地モデル、上村地区を山間地モデルに位置付け、地域全体の防災意識向上を目指す。上村地区では11月に実施を予定している。
「こども寺子屋」には東野地区の小学年生30人が参加。初日は五平餅作りを行い、当日の午前中は駄菓子店で買い物を体験。午後から防災教室を開いた。飯田市危機管理部の後藤武志部長が子ども向けにこの地域の災害リスクについて説明し、大きな声であいさつをすることで地域の共助につながるとアドバスした。東野地区在住で防災士・堀竜也さんの指導でペットボトルランタンを製作。LEDの光を柔らかく拡散させ、停電時や避難所で役立つランタンの仕組みを学んだ。水を入れたペットボトルに小麦粉を一つまみ入れてLEDライトを照らすと、子どもたちからは「明るくなった」「きれい」などの歓声が上がった。
続いて、飯田短期大学の高木一代教授を講師に迎え、災害時を想定したパッククッキングでご飯を炊いたほか、粉末状の高野豆腐を使ったプリン作りにも挑戦。最後は地元・飯田で高野豆腐を製造する旭松食品(飯田市駄科)常務の村澤久司さんが高野豆腐に関するクイズを出題し、子どもたちは楽しみながら防災を学んだ。
参加した三村真翔(まなと)さんは「プリンは卵焼きみたいだったけど食感が違っておいしかった。ランタンは意外と明るくて驚いた」、塩澤凛奈(りんな)さんと林心咲(みさ)さんは「パッククッキングが面白かった。袋に入れるだけでご飯ができるとは思わなかった。ランタン作りは小麦粉の入れ具合で明るさが違って面白かった。災害は起こってほしくない」と、それぞれ話していた。
こども寺子屋の松本正彦校長は「地元の話も交えながら説明してくれたので、子どもたちは熱心に聞いていた。身近で災害が起きた時にどう行動するか考える良いきっかけになったのでは」と振り返る。