天龍峡の姑射橋周辺(飯田市川路〜龍江)で9月5日、「名勝天龍峡をどり」が開催された。
「天龍峡をどり」は、「龍峡小唄」の生演奏に合わせて踊る地域の伝統行事。三味線を玉琴の会と小京都飯田伝統文化育成会、歌を天龍ライン下りのガイドを務める三浦智恵子さん、沼田永治さん、伊藤瑞穂さんが担当した。19時過ぎに踊りが始まると、天竜川に架かる姑射橋の上に浴衣姿の参加者らが集まり、最大450人程度の踊りの輪ができた。当日の人出は踊りの参加者を含め4000人(主催者発表)。
99年にわたり受け継がれてきた同踊り。実行委員長で天龍峡温泉観光協会の牧内健会長は「先人たちが紡いできてくれた故郷の宝」と表現。天龍峡駅と共に100周年を迎える来年に向け、「この宝を後世に伝えるため、皆さんと共に一生懸命紡いでいきたい」と話す。
当日は17時から太田下広場で子ども縁日を開き、姑射橋広場には屋台が並んだ。姑射橋横のメインステージでは「天龍峡フェス」と題し、竜峡中学校3年生が企画した吹奏楽やダンス、○×クイズ、合唱などを行った。
踊りに参加した佐藤健飯田市長は「長く続いてきたのは、単に毎年同じことを繰り返すのではなく、さまざまな工夫を重ねてきたからでは」と話す。中学生による催しにも触れ、「新しい取り組みと長年の伝統が重なって、これからも天龍峡をどりが続いていくのだと思う。来年は100周年。皆さんと共に大いに盛り上げたい」と期待を寄せる。
当日は、JR飯田線を利用して浜松市水窪町から訪れた一行も「水窪踊り」を披露した。代表の鈴木清孝さんは「100周年に向けた取り組みを進める中、縁があって飯田地域との交流が生まれ、距離が近くなったと感じている」と話し、今後の道路整備などにも期待を寄せる。「飯田線でつながる地域でもある。互いに行き来しながら、交流を深めていければ」と話す。
米ロサンゼルスから友人を訪ねて飯田を訪れたクリステン・モリソンさんも踊りに参加。「とても楽しかった。日本の文化を感じることができた」と笑顔を見せていた。