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喬木村で「椋鳩十読書感想文コンクール」 小中学生ら10人を表彰

賞状を手に記念撮影

賞状を手に記念撮影

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 「椋鳩十読書感想文コンクール」の表彰式が11月21日、「第35回椋鳩十夕やけ祭」の会場で行われた。

椋鳩十賞を受賞した読書感想文を発表する坂口紗季さん

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 1988(昭和63)年に始まった同コンクールは今年で35回目。喬木村出身の椋鳩十の文学に触れることを目的に、小学生・中学生・一般と5つのグループに分け、グループごとに選ばれた椋鳩十作品の課題作品に合わせ読書感想文を書き応募する。今年は全国から561の応募があり、椋鳩十賞5人と優秀賞5人を表彰した。

 式典で椋鳩十記念図書館(喬木村)の菅沼利光館長は「椋鳩十文学に親しみ、込められている作者の思いを読み解き、生きるすべを学んでほしい」とあいさつした。受賞者は、同村の市瀬直史村長などから賞状と盾を受け取った。椋鳩十賞を受賞した伊賀良小学校5年の坂口紗季さん、小諸市立芦原中学校3年の大塚響子さん、一般の武井李奈さんの読書感想文が、会場に集まった60人ほどの前で発表された。

 坂口さんは「動物と人間の深い絆がいろいろな場面にある『アルプスの猛犬』を読み、登場人物の気持ちを考えながら文章を書いた。他の本に比べ、動物との関わりを多く感じられる」と、これからも椋鳩十作品を読みたいと話す。英語教諭を目指し飯田女子短期大学で学んでいる武井さんは「夏休みの1カ月をかけて『にせものの英雄』をゆっくり読み充実した時間だった。自分の経験と重なる内容もあったし、教師となった時にさまざまな視点や深さで物事を考えるなど、これからにも汎用したい」と話す。

 式典では、選考者の一人で椋鳩十文学を研究する池上幸治さんからの講評もあった。作品内容の読み取りや、作者のメッセージへの自身の気持ち、第三者が読みやすい文章の構成など、受賞者全ての良い点に着目して講評した。池上さんは「読書感想文は本の内容紹介ではなく、自身が何を学んだか、読書を通しての自己紹介。できるだけ多くの人に、これからも椋鳩十文学に触れていただきたい」と、全てのコンクールへの参加者に向けて締めくくった。

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