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宮井九如啓江さんが冬の個展「雲中菩薩と茶席の花展」 日本画体験も

墨と日本画顔料を使って描いた作品

墨と日本画顔料を使って描いた作品

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 飯田市在住の日本画家、宮井九如啓江さんの冬の個展「雲中菩薩と茶席の花展」が12月12日、ミュージックアートカフェクイーン(高森町牛牧、TEL 0265-35-9323)で始まった。

猫の作品を手に宮井啓江さん

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 日本画の岩絵具や墨を使い、絹本(けんぽん)や紙に描いた菩薩や里山の植物などの作品40点ほどを並べる同展。油絵から絵を始め日本画歴は20年以上となる宮井さんは同市などで絵画教室を開き、合間を縫って作品制作を重ね、今年は4回目の個展となる。

 同市出身の日本画家、菱田春草の「黒き猫」から「朦朧(もうろう)体」をどのように表現しているかを観察し、猫の毛の描き方を探求した「黒ネコ」は、絹本へ薄い墨と岩絵の具を少しずつ重ね完成させた。「紙では描けない。絹本だからこそ表現できる」と、宮井さんは作品を眺めながら振り返る。

 宮井さんが画題に菩薩を選び描くのは15年以上で、同展では「雲中菩薩」をモチーフにした。「菩薩には名前と役目がそれぞれあり、一切の宝を持つ『衆宝王菩薩』などの言葉から」と、宮井さんがイメージした菩薩の姿を描いたという。「菩薩は種類が無限にある。勉強しながら描くのが面白い。雲中菩薩の解説を読みながら、見る方の感じるように、楽しんでご覧いただければ」と、宮井さんは笑顔で話す。

 展示する作品は販売し、会期中は会場で日本画体験(300円)も行う。「わびさび」を白と黒の画面から感じるようになったという宮井さんは「真っ白な画面に絵が完成に進んでいくことにワクワクする。無駄なものを描かず引き算のようなもの。私には合っているのかも」とも。

 開場は10時~18時。宮井さんは16時まで在廊。16日は定休日。

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