ベーグル専門店「south(サウス)」(喬木村富田)が7月3日にオープンする。
遊休農地を活用して「JAみなみ信州女性部フレッシュミズ」のグループ「Spica(スピカ)」が喬木村内で栽培した小麦
店主は調理師資格を持つ南島ひろみさん。同村や飯田市内の高齢者施設で勤務を続けながらベーグル作りに取り組み、2023年9月に飯田市内の飲食店で委託販売を始めた。これまでは喬木村の交流センターを借りて製造し、マルシェやイベントへ出店してきたが、「好きな時間に思う存分作れる工房が欲しい」と、自宅の子ども部屋を約1年かけてリフォーム。オーブンや冷蔵・冷凍設備、調理台などを導入し、交流センターでの作業を参考に動線も工夫した。「ようやく理想の工房ができてうれしい」と話す。
南島さんは10年ほど前、友人と共に「子どもが楽しめるようなことをしたい」という思いで、子ども向けのカラフルなグラデーションのジュースを祭りやイベントで販売していた。その後、コロナ禍の影響でイベント出店が難しくなった時期に大きな病気を患い、2度の手術を経験。長い闘病生活を経て体調が回復すると、「痛みのない世界は新しい世界だった。やりたいことをやらずに終わりたくない」と強く感じるようになった。以前から興味があったパン作りを始め、試作したパンをインスタグラムで紹介すると、「購入できますか」という問い合わせが寄せられたことが励みとなり、パンマイスターの資格を取得。2023年9月、飯田市内の飲食店でベーグルの委託販売を始めた。
「ベーグルを極めたい」と試作を重ねる中で目指したのは、「小さな子どもから高齢者まで、みんなが食べやすいベーグル」。高齢者施設で働く経験を生かし、食べやすさにもこだわる。南島さんは「喬木村産小麦のおいしさを知ってもらえるベーグルも作っていきたい。家族みんなが笑顔になれるベーグルを届けられたら」と話す。
オープン時は10種類以上のベーグルを販売。「ベーコンチェダーチーズ」はゴロゴロのベーコンとチェダーチーズ、仕上げにチーズと黒コショウで飾る。「アールグレイオレンジ」は生地にアールグレイを練り込み、オレンジピールを巻き込む。「抹茶あずきくるみ」は抹茶生地に自家製小豆とクルミを合わせ、「チョコベリー」はココア生地にチョコレートと4種類のドライベリーを巻き込む。価格は300円~400円。
遊休農地を活用して「JAみなみ信州女性部フレッシュミズ」のグループ「Spica(スピカ)」が喬木村内で栽培した小麦を使った「たかぎ産ベーグル」も用意する。ふすまや全粒粉、きび砂糖、塩、天然酵母を使い、村産小麦の風味を生かした商品に仕上げる。そのほかのベーグルには北海道産小麦を使う。
店舗での製造・販売のほか、引き続き地域のイベントなどにも出店する。今後は、7月8日に「なみきマーケット」(飯田市本町)、「やすらぎの時間」では増田和菓子店(飯田市三穂)とのコラボ企画、7月20日に林檎屋共同空間(喬木村)、7月27日に木ねん堂(高森町)で、それぞれ委託販売を予定する。営業日やイベント情報はインスタグラムで知らせる。