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飯田市美術博物館で「春草ウィーク」 25歳で描いた「菊慈童」も

「春草ウィーク」初日に訪れ展示を楽しむ来館者

「春草ウィーク」初日に訪れ展示を楽しむ来館者

 飯田市出身の日本画家・菱田春草の作品などを無料で観覧できる「春草ウィーク」が9月15日、飯田市美術博物館(飯田市追手町)で始まった。

飯田市追手町、飯田市美術博物館ロビー

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 1874(明治7)年9月21日に生まれ、1911(明治44)年9月16日に亡くなった春草。同館では、生没月に当たる9月は春草をしのぶ月とし、毎年1週間を「春草ウィーク」と定めている。期間中は通常有料の美術、自然、人文の各展示を無料で公開する。

 現在、菱田春草常設展示室では第62期展示「菊慈童と秋の絵画」を開催。春草が25歳の時に描いた「菊慈童(きくじどう)」や「夕の森」など、秋を題材にした作品を紹介している。

 同館学芸員の小池朋実さんは大学、大学院で春草をテーマに研究した。高校生の時に、日本史の教科書の巻頭カラーページに掲載されていた「黒き猫」が春草との出合いだったという。「自分が想像していた日本画とは違い、新しいものを見たような気持ちになった。どんな人が描いたのだろうと思った」と振り返る。その後、東京国立近代美術館で春草の展覧会を見て、さまざまな作品に触れ、「面白い画家」と感じ、研究を深めていったという。

 「菊慈童」は、小池さんにとっても印象深い一作。大学時代から大学院まで研究を続け、多くの作品や資料に触れて知見を深めた現在も、「初めて実物を見た時、『人物はこんなに小さく、空気感を描いた背景はこんなにも大きかった、スケール間の対比』に驚いた。今見ても、あの時と同じような印象を受ける」と話す。「25歳で描いたとは思えない作品。春草ウィークに実物をぜひ見てもらえたら」と呼びかける。

 期間中はプラネタリウムで11時30分から、オリジナル番組「菱田春草の青春〜日本画誕生への道〜」を投影し、小池さんが春草作品の見どころを解説する。観覧無料。

 初日には、誘い合って訪れた母親と子どもの2組の姿も。親子は、飯田下伊那の地質を紹介する展示を見学し、子どもたちはロビーに展示された恐竜化石のレプリカを見上げるなどして館内を巡った。

 小池さんは「通常は高校生まで無料だが、春草ウィークは全ての展示を無料でご覧いただける。この機会に、ぜひ足を運んでもらえたら」と話す。

 開館時間は9時30分〜17時(入館は16時30分まで)。春草ウィークは9月21日まで。

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