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飯田「染物処スミツネ」、地域伝承の獅子舞をかたどったトートバッグ発売

肩に掛ける獅子頭が正面を向く

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 飯田の「染物処スミツネ」(飯田市小伝馬町2)が3月、江戸時代からつながる技術で染め上げた帆布で作ったトートバッグの予約販売を始めた。

飯田「染物処スミツネ」、地域伝承の獅子舞をかたどったトートバッグ発売

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 1850年創業の同店は、江戸時代から変わらない手染めの技術を守っている染物の専門店。法被やのぼり旗など祭りに関わる商品などを作り続けて170年余り。特に、飯田下伊那で盛んな「屋台獅子の幌(ほろ」」は地域の9割ほどを手掛けている。

 トートバッグは、この地域の獅子舞の特徴的な柄である「水玉」と獅子頭をデザイン。ショッピングや通勤通学に利用してほしいと、丈夫な生地の帆布を使う。今までの商品の木綿生地に比べ厚みがあるが、得意の手染めで染め上げる。赤、黄、ねず色などは化学反応を用いた硫化染めの技法。何回かに分けて色を染めていき、発色も良く、使うほどに風合いが増すという。

 南信州は水がきれいなこともあり、古くから染めの盛んな地域。最盛期には染物店が80店ほどあったが、現在は同店を含め3店舗。長野県では、そうした伝統産業の継続と発展のため「新製品開発推進事業」に取り組んでいる。今回の新商品も、この事業へ申請してスタートしたもの。デザイナーを迎え、現代の生活での使いやすさ求めトートバッグが完成した。

 数えで7年に一度、虎と申の年の3月に開催される「飯田お練りまつり」。飯田市内を40近くの獅子舞などが演舞し、大勢の観客で市内を練り歩きにぎわう。同店8代目の石黒拓二さんは「地域の皆さんが伝承してきた獅子舞を、裏方として代々支えてきた。次の『飯田お練りまつり』まで使っていただくと、色合いが変化しオンリーワンのバッグへと育つ」と話す。

 トートバッグのサイズとデザインは、それぞれ2種類を用意。獅子舞トート=Lタイプ(幅57×高さ32×奥行き22センチ)1万2,000円、Mタイプ(幅42×高さ31×奥行き16センチ)8,000円、獅子舞ストライプトートバッグ=Mタイプ(同)8,000円。いずれも黒と紺の2色。染めから縫製まで全工程を手掛ける同店では、オーダーメードも受け付ける。

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