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伝承300年の「下條歌舞伎」 役者の熱演に500人が歓喜

公演の様子

公演の様子

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 下條村の伝統芸能「下條歌舞伎」の公演が11月23日、コスモホール(下條村睦沢)で行われた。2部構成で行われ、会場には約500人が集まり公演を楽しんだ。

伝承300年の「下條歌舞伎」

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 当日は、下條村こども歌舞伎教室の小・中学生や保存会による公演、伝承300年を記念した事業が行われた。イラスト書道家・和全さんとのコラボ企画では、太夫の語りに合わせて和全さんがステージ上のキャンパスに力強く「挑」と文字を刻み、繊細な筆回しで「白波五人男」のイラストを描き上げると大きな拍手で包まれ、「おひねり」が飛ぶ場面も見られた。

 幕あい企画では舞台で使う「大道具」の解説や、メークアップ講師・市川明日香さんを迎えての化粧体験講座も。下條保育所の年長園児らによる下條カブキッズでは、「白波五人男」の名ぜりふ「問われて名乗るもおこがましいが」に合わせて、園児が一人ずつ名乗りを上げ見えを切った。舞台上でポーズが決まると会場は大きな拍手に包まれた。

 下條歌舞伎保存会の演目「蝶 花形名歌嶋台 小坂部館の場(ちょう はながためいかのしまだい おさかべやかたのば)」は10年ぶりの復活公演。この外題は同歌舞伎と、高知県の土佐絵金歌舞にのみしか残っておらず、復活公演に向けて竹本土佐恵さんにせりふ、義太夫、三味線の音階の入った台本の制作や稽古を依頼し実現した。

 下諏訪町から訪れた60代夫婦は「農村歌舞伎が好きでよく見に出かける。子どもたちの演技も素晴らしかった」と振り返る。コラボ企画に出演した和全さんは「記念事業は来年も続くので、ぜひ足を運んでほしい」と呼びかける。

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