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飯田の桜並木沿いに「ホテル陽明館」インバウンド客らに日本の魅力伝える

陽明館エントランス前で吉川陽子社長

陽明館エントランス前で吉川陽子社長

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 飯田市の桜並木沿いの旧ホテル吉村跡に4月23日、ホテル陽明館(飯田市鈴加町)がオープンした。

部屋からラウンドアバウトと桜並木を臨む

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 桜の名所大宮通り桜並木沿いで120年続いた老舗旅館は、コロナ禍をきっかけに高齢となったオーナーが閉館を決め、旅行業や人材派遣などを手がけるアルビズジャパン(上郷別府)社長の吉川(きっかわ)陽子さんが新会社を立ち上げ引き継いだ。吉川さんは「インバウンドの旅行者に日本の歴史や文化を伝えたい」と旅館の外観や内装はそのまま残した。

 部屋は全16室で、桜並木を眺めることのできる並木側の8室では宴会も可能。最大50人まで入れる宴会場や20人まで収容できる会議室も設ける。インバウンド需要を見込み、英語と日本語を話すことのできるスタッフも採用した。

 「陽明館」の館名は、吉川さんが好きだという、「知行合一」などで知られる中国の陽明学を起こした、儒学者で高級官僚の「王陽明」から名付けたという。吉川さんは中国出身で、夫と出会ったのをきっかけに飯田下伊那地域に住み、今年で29年。旅行業を2008(平成20)年に立ち上げ、2021年、南宮温泉(阿南町)を買収し再開。2023年にはワールドビジネスホテル(上郷別府)をオープンし、インバウンドを見据えた宿泊業にも力を入れる。

 吉川さんは「南信州の魅力は、人の優しさ、街のきれいさ、住みやすさ。仕事柄、海外や都会から帰ってくると良かったと思えるところ」と話す。「南信州を多くの海外の人たちに知ってもらいたい。地元の人には食事や宴会など利用してほしい。少しでも地域の発展に貢献できたら」とも。

 宿泊料金は1泊8,800円~。宴会は一人6,600円~

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