児童養護施設「風越寮」(飯田市砂払町)の建物が、一般社団法人「長野県建築士事務所協会」の「令和8年度建築作品表彰」で最優秀賞を受賞した。
同表彰は、県内の優れた建築作品を設計した建築士事務所や建築主を表彰する制度。意匠や機能性、防災性、環境配慮、ユニバーサルデザインなどの観点から審査し、最優秀賞作品は「日事連建築賞」に推薦される。表彰式は6月12日、長野市内で行われた。
風越寮は白子建築設計事務所(小伝馬町)が設計を手がけ、地域産木材を活用した木造施設として整備された。設計では、子どもたちに「施設」ではなく「家」と感じてもらうことを重視。居室棟では中央にリビングを配置し、個室へ向かう際に自然と共有空間を通る動線を採用した。交流を促しつつ、それぞれの居場所を確保できるよう、「共同」と「プライベート」の両立を目指したという。職員が常駐する管理棟も居室棟と一体化せず、数メートル離して配置した。
同事務所の白子経明所長は「これまで賞に応募したことはなかったので、受賞できてうれしい」と話し、「今後も高齢者施設や障害のある子どもたちの施設設計にも力を入れていきたい」と意気込む。
代表の白子暁子さんは「周辺の住宅地や景観になじみ、長く愛される建物を目指した。奇をてらわず、維持管理のしやすさにも配慮したことが評価につながったのでは」と受け止める。
風越寮施設長の矢沢淳司さんは「以前より家庭的な雰囲気となり、子どもたちも気に入っている」と話す。