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地元中学生が「大鹿歌舞伎」熱演 300年前から伝わる地芝居守り継ぐ

歌舞伎公演に臨む大鹿中学生

歌舞伎公演に臨む大鹿中学生

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 大鹿村に300年ほど前から伝わる地芝居で、国の選択無形民俗文化財に指定されている「大鹿歌舞伎」の中学生公演が10月2日、大鹿中学校(大鹿村鹿塩)の体育館で行われた。

熱演する中学生

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 中学生の歌舞伎は1975(昭和50)年に始まり、今年で47年目を迎える。当初は有志を募って「歌舞伎クラブ」として活動していたが、2000(平成12)年からは全校生徒が携わるようになった。毎年4月に大鹿歌舞伎愛好会員と顔合わせを行い、外題(演目)や配役を決め、同愛好会員の指導の下、大鹿タイムという総合学習の時間を使い「みんなが助け合い自信を持てる役、黒子になるという目標」を立て、9月まで稽古に励んできた。

 大鹿歌舞伎保存会会長も務める熊谷英俊村長は「今回の外題は、あまり中学公演では演じられてきていない、何年か前に定期公演で私も出演したことがあり懐かしい。非常に楽しみにしている」とあいさつ。

 公演では13人の生徒が出演し、外題「玉藻前旭袂 三段目 道春館の段(たまものまえ あさひのたもと さんだんめ みちはるやかたのだん)」を披露。演者のせりふや所作が決まると客席からは「おひねり」が飛んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、観覧は村内在住者に限って行われたが、中学生の熱演に大きな拍手が送られた。

 出演した3年生の篠元由季奈さんは「稽古の時はせりふも所作も全然分からなかったが、練習を重ねていく度に成長していることが実感できた。本番では緊張したが、練習してきた成果をしっかり出すことができたので、いい思い出になった」と、やりきった表情を見せた。

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