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飯田で「南信州環境メッセ」、若い世代が環境を考える

南信州環境メッセ2023屋内会場の様子

南信州環境メッセ2023屋内会場の様子

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 南信州地域のさまざまな企業・団体・学生の環境に対する取り組みなどを展示・発表するイベント「南信州環境メッセ2023」が10月28日・29日、エスバード(飯田市座光寺)を会場に行われた。

「うごくるーむ。×iijo IEA girl’s」6つのグループに分かれてさまざまな意見を出し合った

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 28日は「ゼロカーボンミーティングin南信州」と題して基調講演やパネルディスカッションなどが行われ、基調講演では「地域連携を軸にしている脱炭素経営」と題し、ドイツ出身で立命館大学教授のラウハッパ・スミヤ・ヨークさんが講演。地域のGX(グリーントランスフォーメーション)には斬新な革新が必要で、企業内、企業間だけではなく地域連携が不可欠だという課題を投げかけた。エネルギー転換である脱炭素経営は経済振興でもあるという認識が必要と話し、「飯田市など先進的な地域などのモデルもあり、成功事例もある。行動することが重要」と訴えた。

 パネルディスカッションでは、「地域主体でゼロカーボンを目指すために企業ができることは」と題し、地元企業のKOA、南信州広域タクシー、おひさま進歩エネルギーの取り組み事例を紹介した。続く小中学生の取り組み発表では、松尾小学校3年1組の国蝶オオムラサキの保護活動の取り組み、龍江小学校6年生の地区にある放置竹林を有効活用する取り組みについて発表された。

 29日はエシカルシンポジウムやさまざまなワークショップが開かれた。「うごくるーむ。×iijo IEA girl’s」では「環境文化都市いいだ」の未来をいっしょに考えるワークショップが行われ、市内の中高生など22人が参加し、大人への提言として環境文化都市いいだの未来について、「アピール隊を発足させる」「伝える」など発信することが重要という意見や、「簡単なノルマを設定する」「目標を明確に」などの目標を設定する意見、「市民参加のイベントを開く」「みんなが興味を持ってもらえる活動を」など多くの人が参加できる活動を行うなどの提言を行った。参加した結いジュニアリーダーで緑ヶ丘中学校の熊谷隼人さんは「環境について考えるいい機会になった。ここで学んだことを発信していき、多くの人に伝えていく」と話す。

 企業団体などの展示ブースは60の団体が参加し、それぞれ特色のある取り組みをアピール。高校生や専門学校生の競技用車両のデモ走行やEV車の試乗、環境を考える移動水族館など多くの家族連れでにぎわい、2日間を通じて約1800人が来場した。

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