市内で石材店を営む「石の晃和」(松尾新井、TEL0120-808-508)が6月9日、同本店内に「ペットの火葬こうわ」をオープンし、南信地方初のペット専用移動火葬車を導入した。
ペットの増加に伴い、ペットの火葬の要望も増えているという同社。田中透社長は「都市部での需要も高いが、中山間地域では高齢者の免許返納が増え、火葬場までペットを運べないことから、子ども家族に送り迎えをしてもらうなど、地域ならではの課題も多い。広い土地があるため土葬をしていた人も多かったが、火葬して手元に遺骨を残したいという飼い主も増えてきている」という。
移動火葬車はペットを訪問先で火葬できるサービスで、南信地方では初めて導入。車はワゴン車を改造したもので、火葬車と分からない外観だという。ハムスターや小鳥などの小動物から40キロまでの大型犬の火葬が可能。小動物なら20分~30分、大型犬なら60分前後で火葬を終える。火葬炉はにおいや煙を極力抑えた構造で、住宅地などでの火葬の場合は広めの場所を探し、移動して火葬を行う。
同社本店にはペットの仏具を販売するメモリアルショップを併設。骨つぼや位牌(いはい)、写真立てなどペットを供養するためのグッズを多数取りそろえる。
同社総務の松下古津絵さんは「家族の一員として飼われているペットを見送るに当たり、飼い主の気持ちに寄り添えるよう対応したい」と話す。
料金は、猫=2万4,200円、中型犬=3万3,000円。飯田下伊那全域が対象で、訪問先への出張の他、同店への持ち込みでの火葬も可能。