高森町とCVN(旧飯田ケーブルテレビ)は5月20日、2027年度末で町営ケーブルテレビ事業を終了し、町の自主放送番組の配信を「光キャストビジョン」に移行する合意書の調印式を高森町役場で行った。
町営ケーブルテレビは2003(平成15)年、地上波テレビ放送、自主放送、音声告知放送を開始。現在、町内の4割以上に当たる1860世帯が加入している。一方、運用開始から20年以上が経過し、同軸ケーブルやセンター設備の老朽化が進行。設備更新や故障対応など維持管理が課題となっていた。町では設備の光化(FTTH化)も検討したが、多額の工事費や長期的な維持管理費、安定運営の面から、自前での継続は困難と判断したという。
CVNの「光キャストビジョン」は、NTT東日本の光回線を利用し、ケーブルテレビやインターネット、電話サービスを提供するもの。飯田下伊那地域では約1万6,000世帯が加入している。これまで、大鹿村、豊丘村、泰阜村、飯田市でも自治体運営のケーブルテレビ事業を移行しており、現在は天龍村でも2027年3月をめどに移行準備を進めている。
高森町では2021年から、「光キャストビジョン」内で町の自主放送(地デジ12チャンネル)と音声告知放送を配信しており、既に約350世帯が切り替えを済ませている。町営ケーブルテレビ加入者が移行した場合、これまで通り町の自主放送や音声告知放送を視聴できるほか、CVNや他自治体の自主放送、BS放送、BS4K・BS8K放送なども利用できるという。
壬生照玄町長は「地域情報を町民に届ける役割を果たしながら、住民にとっての選択肢の一つとして活用してもらえれば」と期待を寄せる。CVNの原勉社長は「長年のつながりが実を結んだ。地域の文化や行事、行政情報を丁寧に伝え、地域全体の活性化につなげたい。町と協力しながら、より良い情報発信に取り組みたい」と話す。
今後、高森町は6月下旬から住民説明会を開く予定。CVNは7月から順次、移行希望世帯の申し込みを受け付け、テレビ切り替え工事を進める。町は2028年3月末で同軸ケーブルによる放送サービスを終了する計画。