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飯田のジム経営・今村さん、病気に負けずパワーリフティングで国体出場へ

北信越大会で優勝を勝ち取った

北信越大会で優勝を勝ち取った

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 パーソナルトレーニングジム「ten-fit(テンフィット)」(飯田市今宮町2)代表の今村諒さんが6月11日、「北信越パワーリフティング大会」で1位となり、第75回国民体育大会への出場を決めた。

競技へ臨む

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 パワーリフティングは、ベンチプレス・スクワット・デッドリフトの3種目で、持ち上げたバーベルの重量を競う。階級別に行われた北信越大会で「59キロ級」にエントリーした今村さんは、トータル467,5キロを持ち上げ、総合1位を獲得した。特別国民体育大会出場の選考会も兼ねており、9月22日~24日に開催予定の「燃ゆる感動かごしま国体」への出場権も勝ち取った。

 5歳の頃に水泳を習い始めた今村さんは中学から大学まで水泳部に所属し、高校生の頃には県大会で2度の優勝を果たした。大学の水泳部では筋力トレーニングにも力を注ぎ、部員同士でベンチプレスを競うことも練習で取り組んだ。今村さんは「自分よりウエートのある部員より、重いバーベルを持ち上げることができ自信となった。パワーリフティング競技に挑戦してみたいと感じた」と笑顔で話す。

 大学卒業後は地元に戻り消防士の職に就き、仕事にもつながるウエートトレーニングに欠かさず励んだという。消防士の仕事を通して、けがを負う高齢者と関わる機会が増え「けがをした方は、短い期間に体の衰えが目立ってくると感じた。体育大学で学んだ『体に関する知識』と、日々のトレーニングで培った『体幹作り』を生かして、周りの方へトレーニングの重要性を伝えたい」と、今村さんは「パーソナルトレーニングジム」の立ち上げを考えたそう。

 消防士を2020年に退職しジム・オープンに向け準備を始めたが、原因不明の手や足の関節の痛みに襲われた今村さん。ペットボトルのふたが開けられない、持っている傘を落とす、階段を上れないなど、体中が痛く力が入らないという状態の日々が続き、病院での検査などでも病名が分からないまま半年が過ぎたという。「体が痛く、子どものオムツ交換もしてあげられない。筋トレも2度とできず、体を動かす楽しみをこの先味わえないのか。目途が立たないことが不安で仕方なかった」と当時を振り返る。

 ジム・オープンを諦めず目標とする中、「自己免疫疾患・関節リウマチ」と診断され、投薬を続けることで痛みが治まっているという。一昨年の春、念願のパーソナルジムをオープンし、「若いうちからの体づくりの積み重ねの大切さ」をモットーに指導を続ける。「家族や、周りの皆の支えがありがたい。体中が痛くて絶望していたあの頃の自分へ、今の自分を見せたい。病気やけがでへこんでいる方は多いと思うが、国体へ出場することで少しでも励みになれば」と抱負を語る。

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