アパレル店「ripping store（リッピングストア）」が5月3日、飯田市上郷へ移転オープンした。

ベビーから大人服まで並ぶ

　同市出身で店主の椎名麻衣子さんは飯田風越高校を卒業し、文化服装学院へ進学した後、セレクトショップ「BEAMS」に10年ほど勤め、同市へUターンし2011（平成23）年に座光寺地区で同店を開業した。

　「家族みんなが笑顔になる」をコンセプトに、ベビーから大人まで幅広い世代の洋服をそろえ、帽子やサンダル、アクセサリーなどの小物や雑貨も取り扱う。昨年2月まで12年間、同店が営業を続けた同地区は、国道153号近くのリニア中央新幹線、長野県内駅の利便性向上に向け、道路整備が行われている地域。

　椎名さんは「周辺の環境が大きく変わった。静かな場所で営業したい」と考え、同市内を中心に希望の場所を探す中で、車で1時間ほどの駒ケ根市に理想の土地を見つけ移転を決めたという。「12年間も続けた場所で、親しくなったお客さまの中に高齢になった方もいて、駒ケ根までは遠くて来られないかもしれないと心苦しい気持ちだった」と、閉店の頃を振り返る。

　閉店後、飯田市や隣接する喬木村の飲食店の2階を間借りして期間限定で営業したところ、既存客が通ってくれたという。「店を飯田にも残しておこう。私が行き来すればいい」と今年1月、飯田にも出店することを決め、移転先を選んだという。

　「以前の店の3分の一ほどの広さだが、飯田での再スタートを決めてから気持ちが落ち着いた」と椎名さんは話す。「出産や誕生日などの贈り物として選んでくれる方もいる。誰かを思う気持ちを大事にしているので、気持ちを共有できたら。おじいちゃん、おばあちゃん、赤ちゃん連れまで世代を問わず気軽に立ち寄ってほしい」と来店を呼びかける。

　営業時間は10時30分～16時30分（土曜・日曜は16時まで）。水曜定休。