黒田人形浄瑠璃伝承館(飯田市上郷黒田)で6月12日~14日の3日間、飯田市出身で文楽所属の鶴澤清志郎さんによる「義太夫・三味線研修」が行われた。
研修の対象は、黒田人形、今田人形(龍江)、早稲田人形(阿南町)、古田人形(箕輪町)の各座に所属する座員で、3日間で24人が参加。研修者は事前に決めてきた外題の楽譜や台本を見ながら、1人40分の持ち時間で鶴澤さんから指導を受けた。
伊那谷四座では、座員の技術向上と次世代への継承などを目的に年3回、研修会を40年近く続けている。三味線と義太夫研修はこれまで、それぞれ別の師匠が務めていたが、座員から同じ師匠に研修を受けたいとの要望があり、今年から三味線と義太夫研修を鶴澤さんに依頼した。
鶴澤さんは、義太夫研修を担っていた師匠に代わり、10年ほど前から座員を指導しているが、三味線研修も兼ねるのは今年が初めて。鶴澤さんは「地元の浄瑠璃の良さを生かしつつ、文楽で学んだこと、培ったことをしっかり伝えていきたい」と話す。
研修初日の三味線研修に参加した竹内博恵さんは黒田人形座に所属。研修を終えた竹内さんは「三味線の弾き方も今までの認識と違う部分もあった。録音した研修音声を繰り返し聞きながら技術向上に努め、若手座員にも伝えていきたい」と意気込みを見せる。
鶴澤さんは竜峡中学校(龍江)で今田人形クラブに所属し、クラブ長も務めた。飯田風越高校(上郷黒田)に進学後は今田人形座のジュニアとして活動。高校卒業後は人形浄瑠璃文楽座の研修生として2年間、三味線、義太夫、人形遣いの技術を磨いた。