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飯田市立病院、産科の環境整備へ CFで協力呼びかけ

2026年5月13日に、飯田市立病院で誕生

2026年5月13日に、飯田市立病院で誕生

 飯田市立病院(飯田市八幡町)が産科病棟を改修するのに合わせ、現在、周産期センターの環境整備を行うため、クラウドファンディング(CF)で協力を呼びかけている。

院内の特設ブースで寄付を受け付ける

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 同院は、飯田下伊那地域で分娩(ぶんべん)を扱う唯一の病院で、地域周産期母子医療センターとして24時間態勢で母体搬送を受け入れている。地域内では同病院と3カ所の助産院のみが出産に対応しており、地域のお産を支える役割を担う。同病院では、2025年度に730人の新生児が、月平均約60人が誕生している。

 産科病棟では、今年秋から飯田市予算による改修工事を予定する。現在の4床室を中心とした病室を個室化し、プライバシーに配慮した環境整備を進める。一方、病院側は「産前から産後まで家族を含めた安心感のある環境提供」を目指し、工事に伴う設備拡充費をCFで募る。

 目標金額は1,000万円。資金は「家族ケアルーム」2室の新設と備品購入に充てる。家族ケアルームは、核家族化が進む中、退院後も家族で乳児の世話や育児を学ぶ場として活用を想定。通常約5日間の入院期間中だけでなく、退院後も1泊など短期間の利用も視野に入れ、父親を含め家族が一緒に子育てを学べる環境整備を進める。

 備品では、早期母子接触(カンガルーケア)用チェア2台の導入と、新生児用ベッド「コット」(1台20万円)25台の更新を目指す。現在使うコットの中には30年以上使っているものもある。周産期センター師長の荒井美介恵(みかえ)さんは「安全に大切に使ってきたが、最新のベッドは高さ調整ができたり、ベッド下に必要な物を収納できる引き出しが付いたりと利便性も高くなっている。妊産婦さんや赤ちゃんが快適に過ごせる環境を整えたい」と話す。

 改修では、全体のレイアウトも見直す。妊婦からは「陣痛室に窓が欲しい」という声も寄せられているといい、病室配置の変更により環境改善を図る。シャワールームについても、現在は排水設備の関係で床に段差があり、手すり設置が難しいことから改修を決定。副院長の富田威医師は「現状を見た時に、何とか改修したいと強く思った」と振り返る。現在の2つのスペースをつなげて広くするほか、別の場所にも十分な広さを確保したシャワールームを整備する。

 工事は分娩を止めず、エリアを区切りながら通常業務と並行して進める予定。荒井さんは「妊産婦さんや家族が安心して過ごせる環境を整えたい」と話す。富田医師は「将来にわたって安心して出産できる体制につなげたい」と理解を求める。

 CFは、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で受け付ける。インターネットでの寄付が難しい場合は、院内の特設ブースで現金による寄付も受け付ける。

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