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飯田「染物処スミツネ」 G7軽井沢で贈呈の「七宝柄」で手提げバッグ製作

「手提げバッグ」を紹介する8代目の石黒拓二さん

「手提げバッグ」を紹介する8代目の石黒拓二さん

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 先進7カ国外相会合(G7)で外相などへ贈呈した「染物処スミツネ」(飯田市小伝馬町、TEL 0265-22-1517)の「七宝柄バッグ」と同じ図柄の「スミツネ手提げバッグ」の販売が5月1日、始まった。

江戸時代から変わらない「天日干し」

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 軽井沢町で4月16日~18日に開催されたG7で各国外相などへの贈呈用として、七宝柄の手提げバッグを提供した同店。その時と同じデザインの生地を使い、内ポケットを付けるなど形状を少し変えた「スミツネ手提げバッグ」(2,000円)の販売を始めた。染織の方法や手入れ方法を英語で記したカードを、記念としてバッグに付ける。

 江戸時代の1850年に創業し170年以上の歴史がある同店は、伝統技法である「硫化(りゅうか)染め」や、色鮮やかな「引き染め」など用途に合わせた技法で染め商品を仕立てる。飯田で盛んな獅子舞の幌(ほろ)や神社の幟(のぼり)の他に、昨今は日常使いの小物入れやトートバッグなども製作する。

 同店製作の獅子舞をモチーフにしたトートバッグを、東京・銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」で販売していたことで、商品が県職員の目に留まり、今年1月、G7での贈呈品としてのオーダーがあったという。同店社長で8代目の石黒拓二さんが、七宝柄を含む20種類の図柄と5パターンの形状で、合わせて100通りを提案。打ち合わせを通して七宝柄へ決まり、型紙を作ることから始め、600個の商品を提供した。今回販売を始めた商品も、贈呈品と同じ型紙を使い、下地は黒色で七宝柄部分はねずみ色と伝統の技法で染め上げる。

 石黒さんは「七宝柄は調和や融和の意味を持ち、G7の『7』へも通じるので選ばれた図柄なのかなと感じている。人とのつながりから、職人として一生に一度あるかないかの仕事を頂き、大変ありがたい」と笑顔で話す。

 営業時間は8時~18時。 

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