「第50回飯田市民大学講座」が9月13日、飯田市公民館(飯田市東和町)を中心に始まる。地域にゆかりのある先人や暮らし、文化、自然などをテーマに学ぶ連続講座で、今年は50回を記念した現地講座も開く。
2025年に飯田市公民館「ムトスぷらざ」で開催された「第49回 飯田市民大学」の様子。
同講座は1977(昭和52)年、市民の学びの場をつくろうと飯田市公民館と名古屋大学が連携して始めた。当初は同大関係者らも講座づくりや開催に携わり、第8回ごろから市民を中心とした運営へ移行。現在は約10人の運営委員が、受講者アンケートに寄せられた「聞きたい話」なども参考に、テーマや講師を選んでいる。多い時には年間8、9講座を開き、現在は年間4、5講座を企画する。
専門的な内容を一般の受講者にも分かりやすく伝えることを意識し、仕事を持つ人も参加できるよう平日夜の講座も設ける。地域に関係するテーマも取り上げ、飯田をフィールドに研究する研究者や地域で活動する実践者らを講師に招いてきた。
今回は5講座を用意。第1講は静岡大学名誉教授の小和田哲男さんが「飯田城主京極高知と関ヶ原の戦い」をテーマに、飯田城主の変遷や城・町づくり、関ヶ原の戦いでの京極高知について解説する。第2講は放送大学教授の玉野和志さんが自治会・町内会と住民自治、第3講は名古屋大学名誉教授の松田武雄さんが飯田市の社会教育を取り上げる。松田さんは大学院生時代に飯田市の市民セミナーを調査し、市民大学講座の創設や開催に携わった経験を踏まえ、当時の様子や現在の飯田市公民館の特徴について話す。
第4講は飯田市美術博物館(飯田市追手町)を会場に、同館学芸員の織田顕行さんが、没後110周年を迎える飯田出身の田中芳男について講演する。講座終了後には、同館で開催する特別展「田中芳男大博覧会」を観覧する。
第5講ではIKTTマネジャーの岩本みどりさんが、カンボジアのクメール伝統織物の復興を通じ、伝統文化と自然、人の暮らしのつながりを紹介する。同講座に合わせ、11月14日10時~翌15日12時にはクメール織の販売会も予定する。
50回を記念した現地講座「大平をもっと知ろう」は9月28日、大平地区をテーマに開催。マイクロバスで大平宿を訪れ、同地区出身の運営委員らから地域の歴史や、かつての暮らし、現在の大平について話を聞くほか、いろりを囲んで昼食を取る。
全講座終了後の11月21日には「市民大学講座せっかく交流会」を開く。講座の参加者らがお茶を飲みながら、学んだことや今後聞いてみたいテーマなどについて語り合う。これまで同講座に参加した人や講座に興味のある人も参加できる。
運営委員会の副委員長で当日の司会も務める今村光利さんは「できれば全ての講座に参加してもらえると面白い。前の講座を聴いた上で次の講座を聴くと、見えてくるものも違う」と話す。「難しいものと思わず気軽に参加してほしい。高校生や大学生など若い人の参加もある。地域で行われている取り組みに興味を持つきっかけにもなる。秋は学びの時期。これを機に足を運んでもらえれば」と呼びかける。
第1講は9月13日。以降、10月7日・21日、11月1日・14日に開く。受講料は、全5講座=1,000円、1講座=300円。高校生以下無料。定員100人。申し込みは専用フォームとファクスで受け付ける。