阿智村駒場地区で12月1日、手作りイベント「こまんばマルシェ」が開催される。主催は一般社団法人「阿智村全村博物館協会」。
同イベントは、古代の官道である東山道最大の難所「阿智駅」に由来する古い建物や街並みが残る駒場宿を舞台に、地域の魅力を発信することを目的に企画。会場は昭和初期建築で町家造りの元呉服店、古民家「つぼや」や駒場区自治会館など。今回のテーマを「クリスマス」として雰囲気を演出する。27店舗が出店を予定し、ドリンクや軽食、スイーツ、地元の野菜、手作りアクセサリーなど多彩な商品を販売する。
同協会の塚田幸治さんは「駒場地区は明治・大正時代には商店街として栄えていてにぎやかだった。新しい道ができ旧道になって衰退し活気がなくなった。イベントを始めたのはコロナ禍に入ってから。街の活気を取り戻したいとイベントを始めた」と話す。駒場地区を地域ガイドで盛り上げていきたいと始めた「あちこち散歩」のガイドコースを決めていく最中、「つぼや」を取り壊したいという話が上がり、「使わないと壊されるだけ。活用して村を盛り上げていきたい」と同協会の拠点として新たにスタートした。店を出して多くの人に来てもらおうと第1回はパンマルシェを行った。当時は4店舗だけの出店だったが、回を重ねるごとに30店舗ほどに成長し、多くの人でにぎわうようになったという。塚田さんは「地元の人に活用してもらい、みんなでにぎやかになるイベントに成長した」と振り返る。
当日は、駒場区自治会館1階でステージイベントも行う。11時からは阿智中学校吹奏楽部による「Xmasコンサート」、13時からは阿智第一小学校3年生による「中馬街道学習発表」を行う。古民家「つぼや」では、地元特産品の「五平餅づくり体験」も実施(要予約)。阿智村特産の五平餅を炭火で焼く体験ができるほか、町屋造りの風情ある建物で地域の魅力を味わうことができるという。
今回は「村づくり委員会フェス」も同時開催。「阿智村であいプロジェクト」「伍和の歴史を知る会」「阿智黒丑舞保存会」「ほっこりあちラジオ」「保護猫ボランティア猫にゃんズ」など地域で活動する団体の取り組みを紹介するブースを設け、住民同士の交流の場として行う。
塚田さんは「どこか懐かしいレトロな雰囲気がある場所を生かして、地元の野菜や食べ物、雑貨を販売して人との交流も楽しめるマルシェになっているので、ぜひ来て楽しんでほしい」と呼びかける。
開催時間は10時~14時30分。駐車場は駒場区自治会館などが利用可能。