飯田市美術博物館(飯田市追手町)で現在、自然トピック展示「珍しい高山植物に会いに行く!」が開かれている。
5つのエリアを取り上げ、植物との出合いや登山中の出来事を交えた10編のエッセーと共に紹介
期間中、同館学芸員の四方圭一郎さん、米山富和さん、荒川史さんらが約10年にわたり南アルプスをはじめ各地で調査を続ける中で撮影した高山植物の写真を展示する。高山植物は、ライチョウが生息するような高木が育たない標高約2000メートル以上の環境を中心に生育する植物。
飯田市は2005(平成17)年の市町村合併で上村と南信濃村を編入し、南アルプスを含む広い市域となった。2014(平成26)年には南アルプスがユネスコエコパークに登録され、同館では高山植物や昆虫などの調査を開始。今回の展示は、その調査で蓄積した写真資料を生かそうと企画した。
会場では、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳、上信越高原の5エリアを取り上げ、植物との出合いや登山中の出来事を交えた10編のエッセーと共に紹介する。高山植物を撮影した時の様子や山の風景も合わせて展示し、登山旅行をたどるような構成とした。
展示では、各地に広く分布する花だけでなく、その山の限られた場所や時期でしか見られない希少な高山植物も紹介する。北アルプス・白馬岳周辺で見られる「タチツボスミレ」は、長野県内では北アルプスの一部にわずかに分布するとされる植物。6月下旬、雪渓が残る大雪渓を登った時期にだけ出合える花として取り上げる。
四方さんは「高山植物は7月、8月が見頃。登山をする人には、いつもより足元の植物を丁寧に見てもらえたら。高山だけでなく、身近な場所にも高山植物に負けない魅力を持つ花があるので、そうした植物にも目を向けてほしい」と話す。
開館時間は9時30分~17時。観覧料は一般310円、高校生以下無料。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日)。10月4日まで。