お薦めの本を紹介する「おはなしぼうけんたいコロポン」が現在、飯田市内の図書館3館に期間限定で登場している。
ボタンを押すと自動販売機のように、「コロコロ、ポン!」と本のタイトルが出てくる、図書館職員が段ボールなどで手作りした装置「おはなしぼうけんたいコロポン」は、中央図書館(飯田市追手町)、鼎図書館(鼎上山)、上郷図書館(上郷黒田)に設置された。
3館では、子どもの年齢や成長に合わせて、子どもや保護者に読んでほしい本を職員が選び、「おすすめブックリスト」として一覧にまとめている。2003(平成15)年から作成し、年代別に4つのグループの一覧を用意する。3館の司書で見直しも重ねつつ、誰でも手に取れるように各館に常設するほか、同館ホームページでも発信している。
上郷図書館館長の矢澤恵さんは「リストの本を読んでもらえるように『コロポン』を作った」と経緯を話す。コロポンのボタンを押すと、ブックリストに掲載する本のタイトルがアトランダムに出てくる仕組みになっている。「知らなかった本が『コロポン』から出てくることもあるが、自分では選ばないかもしれない本など、いろいろな本との出合いを楽しんでほしい」と、本との世界の広がりに期待する。
読んだ本を同館手作りの「こども読書手帳、おはなしぼうけんたい」に記録して、カウンターで申請するとシールやスタンプがもらえる。読書手帳は、ページをつなげて増やしていくことができる。
「『コロポン』がどんな仕組みか、中を見て楽しんでいる姿が多く見られる。『自分で作れるんだ』と驚いている様子。工作の本を借りていく様子もある」と、矢澤さんはコロポンの人気ぶりを紹介する。各館では、コロポンの紹介に合わせて工作の本を数冊ずつ準備しているが、軒並み「貸し出し中」になるなど思わぬ反応が見られるという。
開館時間は、中央図書館=9時30分~18時(木曜は20時まで)、鼎図書館と上郷図書館=10時~18時。月曜休館(その他にも休館日あり)。コロポンの設置は5月23日まで。