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飯田の製材所と木工作家がコラボした「鏡餅」人気に 端材も味わいに

澤柳江里さんとHana to Ki toさん

澤柳江里さんとHana to Ki toさん

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 飯田の製材所「上郷木材」(飯田市上郷黒田)と木工作家「Hana to Ki to(はなときと)」さんがコラボして制作した「木彫りの鏡餅」が正月に向け、人気を集めている。

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 ハンドメード雑貨を扱う「Lien(リアン)」(北方)では、11月19日に開いたイベントで用意した10個が完売。30日には店頭に入荷した5つを並べると、翌日には完売した。店主の木下めぐみさんは「昨年も問い合わせが多く、今年の販売を楽しみにしていた人も多くいた」と振り返る。

 この鏡餅は、以前より作品として正月のしめ縄作りをしていたHana to Ki toさんが昨年9月、「木でも正月にちなんだものを作れないか」と、試作した木彫りの鏡餅をSNSに投稿したところ、かねて作品のファンだったという上郷木材の澤柳江里さんの目にとまり、メッセージのやり取りを開始。その後、意気投合し、同社で取り扱う南信州産のヒノキを材料に制作することを決めた。

 11月に制作を始め、澤柳さんからの「鏡餅にのせるダイダイの部分は木の節を使うと、色味も生かせるのでは」「餅部分の厚さは30ミリがかわいい」などの意見も参考にしながら完成にこぎ着けた。12月に受注生産したところ問い合わせが相次いいだため、今年から本格的に制作、販売を始めた。

 澤柳さんは「節の部分は端材や燃料にし、商品になることはないので活用してもらえるのはうれしい。他の職員も節を集めるようになり、協力体制ができ上がっている」と言い、「普段取り扱っている板が、鏡餅になっている姿を見たときには感動した」と振り返る。

 今後、伊那市や塩尻市、県外のイベントで販売する予定。Hana to Ki toさんは「眺めるだけでなく、手触りや、南信州の木が持つぬくもり、温かさも感じ取ってほしい」と呼びかける。

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