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高森町の旬彩館に秋の風物詩「市田柿の柿すだれ」 5000個の柿使う

昭和30年代の柿すだれの風景を撮影した写真

昭和30年代の柿すだれの風景を撮影した写真

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 中央自動車道松川ICから車で15分の場所にある直売所「旬彩館(しゅんさいかん)」(高森町出原、TEL 0265-34-2166)で11月2日、観賞用の「市田柿の柿すだれ」の展示が始まった。

柿すだれの様子を確認する宮下昭さん

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 建物正面の軒先に、5000個の「市田柿」を使った秋の風物詩「柿すだれ」をつるす同館。10月から5日間かけ延べ25人で収穫し選別や発送をした後、観賞用の「柿すだれ」を硫黄燻蒸で殺菌の処理を施し10人がかりでつるした。

 市田柿は同町の市田地域で栽培されていたことから名付けられた渋柿の品種で、現在では長野県南部で生産される。昭和の時代には各家庭などでも市田柿をつるし干し柿を作ったが、平成時代に室内で干したものだけを出荷するとしたため、外で見られる柿すだれは希少な光景となった。

 同館ではオープンした24年ほど前から今まで続けている催しで、柿すだれの撮影に県内外からの観光客が年々増えているという。同館では、現在では市田柿を収穫していない農家から買い受け、観賞用の「柿すだれ」のほか、加工用の市田柿として販売も行う。

 同館組合長の宮下昭さんは「譲っていただいた市田柿の柿すだれを多くの来館者にご覧いただいている。加工用の市田柿は北海道や関東などから注文を受ける。昭和の時代の家族で柿すだれを作る風景も懐かしいが、この場所が市田柿の発信の場所の一つになれれば」と、昭和30年代の写真を紹介しながら笑顔で話す。

 柿すだれは12月30日の同館での大掃除までつるし、飯田動物園の動物におやつとしてプレゼントする。室内で生産した市田柿は12月上旬から、同館で販売する。

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