下伊那農業高校(飯田市鼎)3年で双子の姉妹、姉の籔下結奈(ゆうな)さんと妹の晴奈(はるな)さんが開発した「食育カードゲーム」を8月22日、飯田市健康づくり推進室が企画する「ファミリークッキング」で親子が体験した。同ゲームを一般の参加者が体験するのは今回が初めて。
同ゲームは、高校生の食生活に課題を感じていた結奈さんが「何とかしたい」と考えたことをきっかけに開発を始めた。活動を進める中で対象を幅広い年代に広げ、楽しみながら栄養について学べるボードゲームを晴奈さんと考案。晴奈さんは「ライフスタイルに合わせた食育が必要。幼い頃から食について学べるツールを発信したい」と話す。これまで友人や同校の教職員に試作品を体験してもらい、意見を取り入れながら改良を重ねてきた。
ゲームは対戦形式で、最初に和食か洋食かを選択。9枚の食材カードを使い、4ターンの中で手持ちのカードと伏せたカードを交換しながらメニューを組み立てる。栄養素は、体をつくる「赤」、体の調子を整える「緑」、エネルギー源になる「黄」の3色と星の数で表す。それぞれの星の数が設定された範囲内に収まると「丸」を獲得でき、最終的に獲得した丸の数を競う。
「ファミリークッキング」は、地元食材を使った調理を通じて飯田下伊那の食を伝えるとともに、家族で食について考え、一緒に料理を作って食べることで対話や触れ合いにつなげる企画。今回は初めて同ゲームを取り入れた。当日午後は小学生15人と保護者らが参加した。
小学1年、3年、5年の3姉妹と母親の家族からは「いろいろな栄養を取り入れ、手元にある食材でメニューを考えるのが面白かった」「エビフライをメインにして、余った食材も組み合わせてメニューにできた」「レアカードの『下栗芋』は星が多くてうれしかった」などの声が聞かれ、初めてのゲームを楽しんだ。
結奈さんは「2人で始め、一から全て自分たちで考えることに不安も大きかった。実際に使ってもらえる機会ができ、楽しんでいる姿を見ることができてうれしかった」と話す。晴奈さんは「初めは保護者の支えが必要かと思ったが、子どもたちがメニューカードを見て『これを使いたい』と自分から選び、主体的にゲームを進めていたことに驚いたし、うれしかった」と振り返る。
県内の小学校から家庭科の授業で活用したいとの声も寄せられており、2人は9月以降の活用に向けて準備を進めているという。