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飯田のカフェ「三角屋」が1周年 たい焼きに合うコーヒー提供

代田樹さん、千英さん夫婦

代田樹さん、千英さん夫婦

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 カフェ「三角屋(みかくや)」(飯田市座光寺)が6月22日で1周年を迎えた。

白山町で営業していた頃の「三角屋」

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 同店は、たい焼き「美角屋(みかくや)」の店の一角にあり、浅いり・中いり・深いりのドリップコーヒーやラテ、「自家製コーヒー牛乳」(550円)、「国産レモネード」(600円)などを提供している。経営は、神奈川県出身の代田樹さんと、たい焼き「美角屋」6代目で飯田市出身の代田千英(ちはな)さん夫婦。共に東京から昨年移住し、同店を開いた。

 樹さんは大学卒業後、アパレル業界に就職し、その後ビストロで約1年間勤務する中で「東京のカフェの空間が好き」という思いが強くなり、コーヒーの抽出技術を学ぶためにセミナーに通ったり、独学で技術を磨いたりしてきた。関東の大学に通っていた千英さんも一樹さんの影響で「カフェの空間」に魅了され、都内や近隣のコーヒー店を巡りながら、2人でコーヒーを味わってきた。

 たい焼き「みかくや」は1958(昭和33)年創業で、千英さんの高祖父がリヤカーでの販売から始めたのが起源。2代目となる曽祖父が飯田市白山町に店を構え、その後、現在の場所へ7年前に移転。創業から、じか火で一匹ずつ焼き上げる「一丁焼き」の技法で仕上げ、現在は5代目となる母の千恵子さんと千英さんが当時の焼き方を継承している。

 たい焼き「みかくや」は創業当時「三角屋」を屋号とし、その後「美角屋」に改名。開業からの「三角屋」を、樹さんと千英さんが受け継いだ。

 樹さんは学生時代に初めて飯田を訪れ、「美角屋」のたい焼きを食べた際、「今までに食べたことがないのに、どこか懐かしく、甘さ控えめで素朴な味わいに、心が平和になるような感覚を覚えた」と振り返る。カフェを開くに当たり、当初は「浅いりのフルーティーなコーヒー」を考えていたが、「美角屋」の一角での営業ということから、「たい焼きに合うコーヒー」をテーマに定めた。

 提供するコーヒーは、日本人好みの深いりで穏やかな苦みのあるものや、ほうじ茶のような香ばしさを持ち、きなこの風味を連想させる浅いりなどを取りそろえている。コーヒー豆は、カフェセラード(中川村)や「澤村珈琲(コーヒー)」(安曇野市)から仕入れている。

 開店からの1年間について、2人は「インスタグラムを見てドリンク目的に来店する方が増えた。コーヒーをきっかけに、『たい焼き屋さん、ここへ移転してたんだ』と知っていただく方も居て、うれしい」と話す。

 開業当初は「しろくま座」(喬木村)の塩澤さん夫婦に声をかけられ、出店イベントへ多数参加するなどの経験もあったという。樹さんは「こちらへ来て、さまざまな人と知り合い、友達の輪も広がった」、千英さんは「たい焼きに合うコーヒーを販売できてうれしい」と、それぞれ話す。

 営業時間は9時~15時30分。水曜定休。 

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