
「いいだ人形劇センター」がプロデュースした人形劇「こわ~い未来美術展」が3月16日、飯田人形劇場(飯田市高羽町)で行う「人形劇定期公演」で初めて上演される。
同人形劇は、飯田市が2021年に表明した「2050年いいだゼロカーボンシティ宣言」の実現に向けた啓発活動の一環として、2024年春に同市からセンターが打診を受け、10月から本格的な打ち合わせを進め、制作してきた。
物語の舞台は、同市をはじめとする信州の未来をテーマにした作品が並ぶ「未来美術展」。学芸員が絵画や彫刻、工芸作品の解説をしていると不思議な出来事が起こり始める内容。ストーリーを構成するに当たり、温暖化が進むと何が起こるのかという「WHAT」、なぜ起こるのかの「WHY」、どうすれば防げるのか「HOW」を考えることが重要と捉え、中でも今回は「WHAT」に着目。「子どもたちが楽しみながら想像力を働かせ、自分たちで考えるよう促す構成にした」という。
身近な話題から温暖化問題へと話を広げることで、自分事として意識できるように配慮。人形劇ならではのユーモアを交え、「面白い」と「伝わる」のバランスを大切にしたという。脚本、演出を担当した、くすのき燕さんは「地域の小学校でプレビュー公演した際、子どもたちがこちらの意図を上手に受け取ってくれてうれしかった」と振り返る。
人形を操作する関島路乃さんは「環境問題を『難しいこと』と感じさせないよう演じている。勉強ではなく、笑いに来てもらえたら」と呼びかける。
10時30分開演。料金は3歳以上200円。要電話予約。