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飯田の農産物直売所「あざれあ」にカレースタンド 角煮カレーなどを看板に

左から玉井さん、佐藤さん、星野さん

左から玉井さん、佐藤さん、星野さん

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 スパイスカレー店「カレースタンド SAND MUFFIN(サンドマフィン)」が9月7日、農産物直売所「あざれあ」(飯田市龍江)内にオープンした。

「角煮カレー」(900円)

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 仕事を通じて20年ほど前に知り合ったという星野直さんと玉井安行さんが開いた同店は、「角煮カレー」(900円)と「バターチキンカレー」(800円)を看板メニューに日曜限定で営業する。星野さんが今までに食べたカレーの中で、東京と愛知のカレー店のメニューの味が忘れられず、開店に向けて試作を重ねたという。それぞれ限定20食。

 「角煮カレー」は、豚の角煮を作り、しょうゆなどの和の調味料がベースの煮汁を使い「甘辛い味のカレー」に仕上げた。水を一切使わない「バターチキンカレー」は、トマトとヨーグルトをベースに、バターとスパイス、チキンを煮込み「フルーティーで酸味が利いた味」に仕上げた。

 星野さんは「おいしいと思ったカレーの味を再現したかった。自分でおいしいと感じるカレーが完成し、間違いない味」と胸を張る。

 どちらのカレーにも、飯田OIDE長姫高校(鼎)の生徒が開発に関わった「OIDEスパイス」を使う。原材料は、コリアンダー、クミン、ターメリックで辛さはない種類を選んだという。玉井さんは「地元の高校生が関わりを持つスパイスをどうしても使いたかった。子どもから大人まで味わってもらえる」とカレーの味を紹介する。

 2人が知り会った当時、星野さんが事務局長を務めていた「かざこし子どもの森公園」(丸山町)のカフェで、シンガー・ソングライター「たまいやすゆき」として玉井さんはライブを行っていた。互いに「音楽好き」だったことで意気投合したという。その後、星野さんが飯田市立動物園(扇町)の園長を務めた時期、扇町公園で開いた「朝市」でのライブ出演を「たまいやすゆき」へ依頼したり、飯田下伊那のキャンプ場など数カ所でのステージ演奏を依頼したりと、音楽を通して交流を続けてきた。

 泰阜村在住の玉井さんが参画する「むらがるプロジェクト」では、「地域を知り、魅力を言語化する」をコンセプトに勉強会など行っており、興味を持った星野さんも昨年から参加していた。その中で「地域おこしをしたい」という思いを、2人はそれぞれに高めていったという。

 玉井さんが企画した、音楽好きな仲間が集まった焼き肉会で、「あざれあ」指定管理者の佐藤文紀さんとの縁ができ、佐藤さんから「あざれあを盛り上げてほしい」とカフェスペース利用について声をかけられ、その足で「あざれあ」へ立ち寄った星野さんと玉井さんは「何ができるか」を考え始めた。

 音楽イベントなどを開きながら「拠点となる施設があれば」と思っていたという2人は、今夏から佐藤さんも交え、開店に向けて3人で計画を進めてきた。開店後について、星野さんは「新しい仕事に就いたばかりの時期だったので時間的に厳しいと思った時期もあるが、どの方も残さずカレーを食べていただいてうれしい」と話す。

 星野さんは「まずは、カレーを食べに来ていただきたい。イベントを立ち上げたり、周りのアーティストを巻き込んだり、この場所からどんどん楽しいことを発信していきたい」と意気込みを見せ、玉井さんは「地域の面白いこと、自慢できることを自分たちで作っていきたい。その活動のためのスタート」と展望を語る。

 営業は日曜の11時~14時。

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