「子どもも大人もはじめてのプログラミング体験」が6月22日、ムトスぷらざ(飯田市東和町)で開かれた。主催は飯田市デジタル推進課。
同市では昨年2月、子どもでも気軽にプログラミングを学べる小型パソコン「IchigoJam(イチゴジャム)」を開発した、jig.jp創業者の福野泰介社長を迎えたビジネス支援講座を開いた。今回は「IchigoJam」を活用し、市内の小学5年~一般を対象に体験イベントを実施。午前と午後の部を合わせて28人が参加した。
当日は、小型パソコンとキーボード、小型モニターをつなぎ合わせ、プログラミング言語「BASIC」を使い簡単なゲーム作りに挑戦した。講師は、飯田コアカレッジ地域情報化研究所(松尾)の責任者で同校理事長の田中秀彦さんが務め、サポート役としてプログラミングを学ぶITスペシャリスト学科の学生5人が担当した。
参加者は、田中さんの説明を聞いたりテキストを見たりしながら、キーボードで言語を打ち込みパソコンに指令を出しプログラムを作成。矢印の付いた「カーソルキー」を使い障害物をよけていく「川下りゲーム」を完成させることを目標に進めた。「パソコンが記憶している指令を出すことで、簡単にゲームが作れる」と田中さん。
下久堅小5年の山下琳太郎さんは「キーボードで言語を打つのが難しかったが、思ったよりも簡単にゲームが作れて楽しかった」、伊賀良小5年の池上菜奈子さんは「4年生の時に学校でプログラミングを少し体験して興味があった。機会があれば参加したい」と、それぞれ振り返る。
同学科2年の中村琉惺(りゅうせい)さんは「プログラミングは楽しい。言語もいろいろあるので、関心を持つきっかけになるとうれしい」、古谷桃華さんは「学校に入るまではプログラムのことはよく分からなかったが、改めて教えることで自分の勉強にもなる。参加者に楽しんでもらえて良かった」と、それぞれ話す。
デジタル推進課の鎌倉正課長は「デジタル化が進む時代に対応していける人材を増やし、育てていくことを目的としているが、まずは身近なところでプログラミングを体験してもらい、興味を持ってもらえれば」と期待を込める。