松川町産の小麦粉を使った「ソフトフランスパン」が6月13日、同町の学校給食で提供された。
遊休農地を利用し、有機の野菜や米の栽培と販売へつなげるための毎月研修会を重ねる「松川町ゆうき給食とどけ隊」は2020年に発足し、現在は12組の事業所などが加盟する。同隊に参加し、農福連携で農業に取り組む「ウィズファーム」(松川町上片桐)は、栽培した小麦の活用を同町に相談したという。
同町教育委員会こども課、松川中央小学校栄養士の木下めぐ美さんは「特徴のある小麦粉で、パンを作るのにちょうどいい」と考え、同町などの学校給食用のパンを普段から作っている「ゆめのや」(飯田市)へ試作を依頼したという。
小麦から受けた感触について、ゆめのや店主の後藤聡さんは「粉の香りが強く、野性的な風味」と話す。試作を繰り返し、納得いくパンに仕上げたという後藤さんは「松川町産小麦100%のパン。地元産の食材を、食育を通して知ってもらうことができるよう、その一端を担えれば」と話す。
当日は、松川中央小学校、松川北小学校、松川中学校の3校の給食で提供。木下さんは「今月は『歯と口の健康週間』もあったので、『かみ応えのあるパン』をお願いした。地元産の小麦をおいしく食べられるパンが完成した」と紹介する。