豊丘村在住で元自転車ロードレーサーの福島晋一さんが5月2日、飯田市内の専門学校「飯田コアカレッジ」(飯田市松尾明)で全学生90人を対象に自転車レースについての講義を行った。
講義をした飯田コアカレッジでTOJ信州飯田ステージアンバサダーの福島晋一さん
同校生は5月23日に開催の「ツアー・オブ・ジャパン信州飯田ステージ」にボランティアスタッフとして参加する予定。同校では2022年から地域活動の一環でTOJに携わる。今年も福島さんが同ステージのアンバサダーを務めることから、事前に自転車レースの魅力や楽しみ方を伝えた。
講義では自転車の構造・選手の装備品・レースの持ち物など基本的なことに加え、マディソンレース・シクロクロスなどさまざまな自転車レースを紹介し、動画などで魅力や面白さを伝える形で行った。福島さんは「ロードレースレースは風との戦い」と言うように、集団での風よけのために先頭を交代するシステムを実際のレース動画を見ながら解説したり、自身が優勝したレースでの戦略や心理状況などを話したりしながら自転車レースの楽しみ方を伝えた。
レースの楽しみ方の一つとして福島さんは「レース前後に選手に話しかけたり写真を撮影したりして交流できるのは自転車レースならでは」と話す。「TOJでお気に入りの選手を1人見つけて交流してほしい」とも。今年シマノレーシングに移籍した飯田市出身の山田拓海選手に関しては「期待できる」と話す。
今年は2005(平成17)年に初めて飯田でTOJが開催されてから20年。飯田下伊那の自転車文化について福島さんは「地形的な起伏が大きく、自転車には不向きではないかと思われているが、海外や県外の自転車愛好家にとっては景色が良く魅力的な地域」と話し、「今後も自転車の魅力、当地域の魅力を発信し続け全国から愛好家が集まる土壌をつくりたい」と意気込む。
福島さんはステージアンバサダーとして今後、下久堅の地域住民や小中学生に対して自転車の魅力を伝える活動を行う予定。