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飯田に関心を寄せる大学研究者の全国ネットワーク「学輪IIDA」が全体会

学輪IIDA全体会公開セッションに多くの市民が聴講

学輪IIDA全体会公開セッションに多くの市民が聴講

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 飯田市を研究対象とする全国の大学連携組織「学輪IIDA」が1月20日、学輪IIDA全体会公開セッションをムトスぷらざ(飯田市東和町)2階多目的ホールで開催した。

学輪IDA全大会の冒頭であいさつする佐藤健市長

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 学輪IIDAは飯田に興味関心を寄せる大学研究者のネットワーク組織で、本年度で14年目を迎える。現在140人以上の教授らが所属。全国から飯田を舞台にさまざまな調査研究を行ったり、大学生を連れてフィールドワークを行い地域の人たちと講座や学習会などを行ったりして、「知」のネットワークの可能性を探る。

 2023年度は「ソーシャルキャピタル」「地域経済」「遠山郷エコ・ジオパーク」の3つのフィールドワークを行い、大月短期大学の槇平龍宏教授が報告。地元高校生が参加したフィールドスタディーの成果や満足度が高いと評価し、「高校と大学が連携して次世代を担う若者をいかに育てていくかが学輪IIDAの役割」と話す。中部大学の福井弘道副学長はデジタルアースを活用して地域の課題を明らかにできるとし、GISの活用事例などを上げ地図のパワーを訴えた。

 続くパネルディスカッションの基調発表で東京大学の牧野篤教授が、「自治を耕す社会教育」と題して公民館活動やコミュニケーションの重要性を説き、「これまでの公民館の取り組みは新しいフェーズに入り、新しい技術でバージョンアップしていく必要があるのでは」と課題を投げかけた。

 佐藤健飯田市長は冒頭のあいさつで、「外からの評価は高いが、飯田の公民館活動について危機感を持っている。年初の能登半島地震という危機においては顔の見える活動や関係が心の支えになっている。公民館活動について考え直す時期に来ている」と話す。

 全10講座を用意した飯田学リンゴ大学では「メタバース」「デジタルアース」「テキスタイルアート」「災害時の備蓄食品」「伊那谷の自然や文化」「水引」などの講座を多くの市民が聴講した。

 参加した60代の男性は「新しい技術にはついていけないが、生かしていかないといけないと感じる。人口減少社会の中で、地域コミュニティーを育てていくことが大事。いい勉強になった」と話していた。

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