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飯田シルクホテルが50周年 これからも中心市街地の繁栄に貢献

現在のシルクホテル

現在のシルクホテル

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 飯田のシルクホテル(飯田市錦町)が8月28日で50周年を迎えた。

シルクホテル50周年の記念講演会に登壇した高野登さん

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 創業者、中田敬助まつえ夫婦が中田製絲を始めたのが1919(大正8)年。1950(昭和25)年に株式会社化。製糸業の傍ら1973(昭和48)年に飯田下伊那地域初の洋室ホテル「シルクホテル」(客室58室)を開業した。宴会場や総合結婚式場、チャペルの新設や客室の増築、ホテルニューシルク、シルクプラザの開業などを経て、現在は客室総数247室、500人規模の多目的ホールや結婚式場を備えるホテルとなる。

 2021年には86室を増築するも、コロナ禍で宿泊客が3分の1まで減少。中田勝巳社長は「今は8割くらいまで戻ってきている」というが、コロナ禍で飯田の中心市街地(丘の上)の老舗宴会場などが廃業していくのを目の当たりにして「飯田の文化を継承する店が次々にやめていくのは、ショックが大きい」と話す。

 今後のリニア開通後の時代について、「今後はセミナーや会議、研修、大会など複合的な要素も含めてイベントが増えていく。そのためにホテル機能は必要と考える」と話す。「リニア駅と中心市街地をつなぎ、この地域の魅力をつくると同時に、同ホテルがどのような高付加価値を与えられるかも重要」と課題を挙げる。

 8月12日、元リッツ・カールトン日本支社長の高野登さんを招き50周年記念講演会を開いた。リッツ・カールトンの信条を社内に浸透させるために欠かせなかったのが「クレド」で、高野さんはシルクホテルの「クレド」を一緒に作り上げた人物。講演では「成功へのみちしるべ」を演題に、宿命・運命・使命・天命・寿命に沿って人生をどのように考え、頂いた命をどう使うかなど、具体的な思考や行動を分かりやすく話した。

 中田社長は「飯田の丘の上が創業の地。これからも歴史や文化の中心を担う中心市街地の繁栄に貢献していきたい」と50年の歴史を振り返り、思いを語る。

 シルクホテルのカジュアルダイニングフルフルでは50周年企画第4弾として9月5日~10日と12日~18日、中国料理のランチバイキングを、大人1,800円、シニア(70歳以上)1,600円、小学生以下800円で提供する。

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