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飯田・菓子製造の戸田屋、高森産の「サンザシ」を使った菓子商品

新商品「さんざし条」

新商品「さんざし条」

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 和菓子製造・卸の戸田屋(飯田市松尾)が7月10日、「さんざし条」の販売をクラウドファンディングで始めた。

サンザシの赤い果実

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 1628年創業の同社は、菓子の販売や地元農産物の栽培や加工などに取り組み、1997(平成9)年には、飯田市に隣接する高森町で自社農園を整備した。菓子に使う市田柿や栗などを栽培する中で新しい果実栽培への取り組みを検討し、同町で数人の住民が栽培するサンザシへ注目したという。

 2017(平成29)年、同園にサンザシの苗木数本を植え、良い果実が育つ条件がそろっていると分かり、数年かけて栽培面積を増やしているという。同町有志と「サンザシを地元産品として盛り上げよう」と、同社でサンザシを使った菓子の開発を2019(平成31)年に始めた。

 中国原産で爽やかな酸味が特徴のサンザシの実は、同園では直径500円硬貨ほど程の大きさまで育ち生育が良いという。同社の千葉咲子さんは「和漢素材として人気の高いサンザシは、国産は希少。ビタミンや食物繊維などを豊富に含む、サンザシの酸味と色を生かせるように『さんざし条』の開発に取り組んだ」と話す。

 種を取り除き、ペースト状にし、砂糖と水あめだけを加えて乾燥させて仕上げる全工程を、同社では手作業で行う。千葉さんは「おやつやおつまみに食べやすい大きさと、乾燥の程度で変わる食感にもこだわり、試作を重ねた。ドライフルーツのような、サンザシの菓子が完成した」と自信を見せる。

 同社の青柳有紀さんは「伊那谷の気候がサンザシの栽培にも合うと感じる。高森町がサンザシの産地にもなるように、地元素材の魅力を、菓子を通して伝えることができたら」と利用を呼びかける。

 「早割りセット」として、40グラム入りの袋6セット(3,400円)、同袋10セット(5,200円)、同袋20セット(1万円)を各50セット限定で販売。販売は10月1日まで。

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