アートユニット「TULPABIOSIS(トゥルパビオシス)」が5月24日~28日、飯田市美術博物館の市民ギャラリーで初の「インスタレーション展」を開催した。
チベットの言葉で「魂を移すもの、共生」の意味を持つ言葉「TULPABIOSIS」をユニット名とし、「アートワークして共生する」をコンセプトに作品を制作する同ユニット。メンバーのTaphy Takae Yamagutiさんは飯田市出身で、高校卒業後に東京や京都などで作品制作を続け、2008(平成20)年にニューヨークでアーティスト活動を始め、素材を折り混ぜ作品を仕上げる。Yoshiyaさんは、愛知県豊川市出身で世界各国を巡り、影響を受けながらアーティスト活動を続ける。
カテゴライズされた今までの価値観を「キューブと、その内面」で表現し展示会場の中心に飾り、そこから放射状に「日々沸き起こる認識していなかった事象」を壁面へ展示した。Taphyさんは「日常の通り過ぎてしまう感覚を、どういう表現があるのか描きながら理解している」と話す。Yoshiyaさんは「抽象的なものを具現化する。脳みその新しい部分の発見。回路がつながる感じを体感してもらえるように制作する」と話す。
27日のライブパフォーマンス「身体表現」では、声の表現で木歌(mocca)さんと、舞の表現でLataさんが登場し、同ユニットの作品とコラボした。同館・美術分野学芸員の槇村洋介学芸係長は「世界観を工夫し、試しながら表現している。パフォーマンスとのコラボの仕方も面白い」と紹介する。
2人は「同じ方向を見て、どのようなことを表現するかを理解し合っている。この展示の後も、アート表現の活動を日々続けていく」と笑顔で話す。