飯田文化会館(飯田市高羽町)が4月、新たな情報誌「toi toi toi(トイトイトイ)」を創刊した。同館を拠点に行われてきた舞台芸術の歩みや、現在の活動、新しい動きを年1回のペースで発信していく。
同館では昨年9月以降、新会館の整備検討状況を伝える「ニュースレター」を4回発行。新情報誌には、ニュースレターで伝えきれない情報を掲載し「飯田らしさ」を探求していく。「toi toi toi」は幸運や成功を祈るドイツのおまじないで、開演直前や舞台袖で、「うまくいく」「大丈夫」と仲間同士で声をかけ合う言葉だという。芸術文化の拠点となる同館に「toi toi toi」と声をかけてもらい、多くの市民から愛してもらえるように、新会館の検討が順調に進むようにとの思いも込め、このタイトルに決めたという。
創刊号では、音楽プロデューサーの故・萩元春彦さん(飯田市出身)のホームタウンコンサート開催に尽力してきた上沼俊彦さんや、同市出身のダンサー・渡邉祐輝さん、友好都市を結ぶフランスのシャルルヴィル・メジェール市から来日し、昨年5月から同館職員として働くダコタ・ミドウさんのインタビューを掲載。併せて、新会館の整備検討委員会報告なども紹介している。
同館の筒井文彦館長補佐は「飯田の芸術文化の歴史を振り返ると、いろいろなところで芸術文化を楽しんでいることが分かってきた」と振り返り、「新会館に向けても、市民の声を大切に届けていく。ぜひ手に取って読んでほしい」と呼びかける。
創刊号でインタビューを受けた一人、同館職員のダコタさんは「水引や茶道を体験した。今後は生け花にも挑戦したい。いろいろな体験を通して、フランスと日本の文化をつなぐ活動に生かしたい」と意気込む。
同誌は同館の他、飯田市役所、各公民館、図書館などで配布している。