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飯田市街地の「りんご並木」、植樹から70年 例年より1週間早く開花

開花の時期を迎えた「りんご並木」

開花の時期を迎えた「りんご並木」

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 飯田市街地の「りんご並木」でリンゴの花が咲きそろい、見頃を迎えている。

街の防火帯の緑地としての役割

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 同市街地の大通りに約450メートルにわたり、現在は12種類26本のリンゴの木が植えられている「りんご並木」のリンゴの花が4月上旬、開花した。例年より1週間から10日早い開花で、旅行客らが通りを散策しながら楽しんでいる。大阪から観光で訪れた女性は「バスの中で『りんご並木』の紹介があった。花がちょうど咲いた時期に来られてうれしい」と、リンゴの花を撮影しながら笑顔で話していた。

 同市は1947(昭和22)年、市街地の約4分の3を焼失する「飯田大火」に見舞われた。復興時に、大宮諏訪神社(同市諏訪町)~飯田市立動物園(扇町)にかけての約1200メーの通りを、大火の反省から防火帯の機能を持たせ道幅を30メートルほどにした。

 当時の飯田市立飯田東中学校(高羽町)の生徒が「赤いリンゴが実る、美しい街並み」の願いを込め、中央分離帯へ「りんご並木」を造ることを提案し、1953(昭和28)年11月、全校生徒で47本のリンゴを植樹したのが「りんご並木」の始まり。同校生徒と地域住民の協力で、「りんご並木」を現在まで育てている。

 通り近くに暮らす女性は「子どもたちが東中の卒業生で、『りんご並木』の世話をしていたので、並木の成長はいつも気になる。毎年この位置から撮影している」と話しながら、例年と同じ構図で「りんご並木」を写真に収めていた。別の女性は「飯田出身で故郷を離れた友人に、花の写真を送ってあげると喜ばれる。今年の花は勢いがある」と笑顔で話す。

 並木に植えられているリンゴの種類は「フジ」が多く、その他に「シナノスイート」「シナノゴールド」「シナノホッペ」や、珍しい品種の「ニュートン」などもあり、種類によって花の咲く時期は少し違い、白色やピンク色がかかった花など表情も異なる。

 東中学校では、リンゴ栽培の工程を年間スケジュールで組み、クラスごとで担当の木の管理をする。地元企業や住民で参加する「りんご並木に花を植える会」や、下伊那農業高校(同市鼎)の生徒と並木沿いに花を植える「花いっぱい交流会」など、地域住民と協力して並木一帯を管理し整備する。

 今年は、「りんご並木」の始まりから70年目を迎える節目で、9月には記念式典も予定する。同校の伊藤栄勇(えいゆう)教頭は「70年前に植えられた『国光(こっこう)』と『紅玉(こうぎょく)』は『初代木』(しょだいぼく)と呼ばれ、それらも合わせ生徒たちが大切に育てている。『りんご並木』を通じ地域の皆さんと生徒の交流があり、並木整備にも力を貸してくださりありがたい。開花時期はしばらく続くので、リンゴの花もご覧いただければ」と話す。

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