下條村の老舗石材店「仲川石材」(下條村睦沢)が2月11日、3年ぶりとなるイベントを開催し、オリジナルの石窯でピザ作り体験などを行った。
1921(大正10)年創業の同店は、「石に触れてもらうことで伝えていくことがあるのでは」と毎年、イベントを開いてきた。3年前の創業100周年の時にコロナ禍で開けず、ここ2年は中止していた。今年は何とか開きたいという思いで開催に踏み切った。
当日は、石窯ピザ体験、竹炭作り体験、石臼でお茶をひく体験、勾玉(まがたま)作り体験など石と触れ合うプログラムを用意。多くの親子連れが笑顔を見せた。「石屋のプロが作った」という石窯でピザ焼きを体験した下條村在住の女性は「窯の奥のピザを見ていると楽しくなって、もっと焼きたい気持ちになった」と話す。石窯はMOKI製作所(長野県千曲市)の防災・イベント用のまきストーブに窯状にくりぬいた特製の石を載せたオリジナルの石窯で、1台51万円ほどで販売しているという。
仲川正博社長は「昨日大雪が降って天気を心配したが、無事晴れてよかった。日頃の感謝を込めておもてなしをした。楽しんでいただけたのではないか」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。