
認定こども園「飯田ルーテル幼稚園」(飯田市仲ノ町)が4月5日、新園舎で新年度を迎えた。
新園舎は1、2階を教室、3階を屋上とし、3月に竣工式が執り行われ、4月5日には2025年度の入園式が行われ、園児43人と職員24人で新年度が始まった。
新園舎は、「園児が戸惑わないように」と以前の間取りをほぼ踏襲しつつも、安全性を重視した設計となっている。園児が触れないよう職員用の用具は収納スペースを確保し、園児や職員の生活動線を考え、旧園舎で使っていた家具を活用するなど工夫を凝らした。南向きに設けられた窓からは光が差し込む、明るい教室が特徴。
黒河内智子園長は「在園児たちは新園舎が完成する過程を見守りながら、階段や壁ができる様子を見届けつつ、旧園舎にお別れをするなど経験した。昨秋から一部の教室を使い始め、卒園式では屋上で風船を上げるイベントも行った」と振り返る。屋上には色付きガラスがはめ込まれており、シャボン玉遊びや水遊びも予定していることから、園児たちにとって人気の場所になっている。
教室以外で人気を集めているのが、年中・年長クラスの教室間に設置されたトイレ。4つある個室の扉にはメロンやブドウなどのフルーツをデザインし、特に和式トイレの「イチゴの扉」の人気が高いという。「園外の公園などで和式トイレを利用できるようにとの思いから設置した。園児たちは誇らしげに使っている様子」と黒河内園長は紹介する。
0歳児用の教室では床を柔らかくし、暖房を天井に取り付けるなど、「園児の健康と安全に配慮」したほか、教室内の使いやすさを高め、備品管理のあり方なども「職員が働きやすい環境を大事にした」という。「子どもたちが朝、『ニコニコ』で来て、家に『ニコニコ』で帰ることができる場所であり続けたい」と黒河内園長は話す。