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住民整備「嵯峨坂ざぜん草群生地」 飯田市虎岩でミズバショウが見頃 

周辺の植物を紹介する池田健一さん

周辺の植物を紹介する池田健一さん

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 中央自動車道・飯田インターから車で40分の場所に位置し、ザゼンソウなどさまざまな植物を楽しめる「嵯峨坂ざぜん草自生地」(飯田市虎岩)のミズバショウ50株ほどが現在、見頃を迎えている。

3月中旬頃から例年と同じ姿を見せる

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 虎岩在住で同所を管理する池田健一さんは「先月、『包(ほう)』が開き始め、今の時期に見頃を迎える」と、ミズバショウを眺めながら紹介する。白い「仏炎苞(ぶつえんほう)」が、中心の花の部分を覆うように開いてきた。「『包』がくるくると巻いた状態でどんどん伸びてきて9月頃まで続くが、咲き始めの色が特にきれい。中心の黄緑色の花が、だんだんと黄色になってくると『花が咲いた状態』」と、特長を説明する。

 池田さんを含め15人ほどで一帯を整備している。2016(平成28)年に駐車場を整備し、2017(平成29)年にザゼンソウの観察会を開き、2018(平成30)年に国道や県道に看板を設置した。「2017年ごろの作業が今に続いている」と活動を振り返る。山あいの湿地で、元は棚田で高低差があり一帯の標高634メートルで、同市上久堅との境となる通称「ちょうちんつるね」に位置する。雑木林に日差しが届くように、木の伐採も行うこともある。

 ミズバショウの群生地から、一帯の奥に向けて歩道や階段なども整備し、周辺の植物へは手製の看板で「つくばねうつぎ」「こうやぼうき」「のりうつぎ」など名称などを紹介する。池田さんは「ツノハシバミ」を指しながら、「花の形が独特。こうした植物にも気付いてもらえれば」と話す。

 池田さんは「虎岩では一番寒い所。4月中旬ごろ、ヒガンザクラやワスレナグサ、ハナイカダ、山野草が咲きそろう。来月は、ショウブ、アヤメなど季節の花が彩りを迎える。ミズバショウの見頃は2週間ほど続く。周りの植物も楽しんでほしい」と紹介する。

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