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高森町歴史民俗資料館で企画展 大正期のひな人形、修復終え再登場

修復を終え再登場した牧田家のひな人形

修復を終え再登場した牧田家のひな人形

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 高森町歴史民俗資料館「時の駅」(高森町下市田)が現在、企画展「ひな人形と美人画展」を開催している。

展示室内に並ぶひな人形

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 同館では飯田下伊那地区の住民から寄贈された「ひな人形」を収蔵しており、桃の節句が近づくと「ひな人形」をメインとした企画展を開いている。1階ホールには「布喜の会(ふきのかい)」のメンバーが作った「つるしびな」や、高森町公民館の美人画教室の生徒による「美人画」、明治30~40年代に作られたひな人形や七段飾りなども展示している。

 つるしびなは、米の豊作を願った「俵ねずみ」や、災いが去るなどの意味が込められた「サルぼぼ」などの縁起もの、今年の干支(えと)の巳(み)などをイメージした作品も展示している。37連あり、多いもので1連50個ほど、全部合わせると1600個を数える。

 旧館2階の展示室には、松本地域の伝統工芸「押し絵(おしえ)びな」や豆びな、汐汲(しおくみ)人形、御殿ひな、掛け軸に描かれたもの、明治から大正時代にかけて作られた人形などを並べ、古いもので1841年までさかのぼるという。

 今回は、町内の牧田家から寄贈されたひな人形が修復を終え再登場。飯田市内の人形修復師に依頼し、顔や髪の毛を中心に修繕。その過程で、1914(大正3)年ごろのひな人形で、京都の人形作家、井上與兵衛(よへい)によって作られたことも判明した。

 塩澤元広館長は「牧田家のひな人形の製造年や人形作家が判明し驚いている。衣装、小道具は当時のままで年代を感じる。江戸時代から現代までのひな人形を見比べてほしい」と来館を呼びかける。

 開館時間は9時~16時30分。月曜と祝日の翌日休館。入館料は、大人=200円、小中高校生=100円。4月6日まで。

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