イタリアンレストラン「伊太利亜食堂 Anti ' Towarc~(アンティ・トワーク」(喬木村阿島、TEL 0265-48-6239)が、オープンして、2月9日で2カ月がたつ。
兄で同店料理長を務める前島祐一郎さんと、弟で代表の和弘さんが、昨年12月9にオープンした同店。鹿児島で生まれ育ち、小学生の頃に家族で上村(現在の飯田市)へ移住した2人は現在、喬木村で暮らす。
祐一郎さんは高校卒業後、製造業に勤めながら料理の夢を温め、25歳から料理の道へ。都内や横浜の店で修業し、基礎的な手順から本格的なレストランの技術まで幅広く習得したという。「同世代の料理人にどう追いつくか、目的に合わせてさまざまな飲食店で経験を重ねた。自身の店を開きたいという夢をずっと抱いていた」と振り返る。
和弘さんは横浜市の製菓専門学校で学び、東京のケーキ店や居酒屋で調理や店長としての経験を積んだ。10年前に地元に戻り、企業に勤めながらも自分の店を持つ夢を描き続けた。昨年秋、空き店舗となった現在の物件を見て「厨房(ちゅうぼう)の広さや環境が理想的」と決断し、「兄の料理のおいしさ」を知っていたので、声をかけ夢の共同経営が実現した。
店名について、和弘さんは「アンティは最初や前の意味を持つ。最初が肝心、妥協せず前進する。トワはギリシャ語で永遠の意味、開店する覚悟を込めた。橋の意味を持つアークには、料理で地域と来店者の架け橋となれるようにとの思いを込めた」と話す。
コンセプトは「ランチはカジュアルなイタリアンスタイル、ディナーはイタリアン居酒屋」。ランチはスープ、サラダ、ドリンクセットで週替わりの「本日のペペロンチーノ」(980円)など、「パスタランチ」3種や「ピッツァランチ」2種のほか、「大人ランチ 本日のお肉料理プレート」(1,980円)などコースもそろえる。
ディナーは、タパスや前菜(390円~)、パスタ、ピザ、メイン料理など51種をそろえ、3,000円と5,000円のコース料理も提供する。「この土地の野菜や果物にはおししさとエネルギーがある。できるだけ飯田下伊那産の食材を使う」と祐一郎さん。ドリンクは、ビールやワイン、炭酸水をイタリア産のものも並べるほか、焼酎、日本酒、カクテルなど161種をそろえる。アルコールなどの飲み放題70種類(2時間2,200円)、ノンアルコールカクテルやソフトドリンクの飲み放題(同980円)も用意する
オープンから1週間は、電話回線や看板が間に合わず、予約をするためだけに訪れる客もいたという。和弘さんは「喬木で10年暮らし、知り合いになった方、頂いた縁で兄と2人でオープンまでたどり着いた。開店前から気にかけてくれたり、来店者が口コミで広げてくださったりして、人とのつながりを強く感じている」と、感謝の気持ちを口にする。
「おひとりさまでも喜んでもらえるような『楽しい店』づくりを心がけている。料理をすること、料理を通して話をすることが大好き。気軽にお越しいただければ」と2人は口々に話す。
営業時間は、ランチ=11時~14時30分、ディナー=17時~22時。火曜定休。