起立性調節障害を患う女子高生の実話「今日も明日も負け犬。~起立性調節障害と紡いでいく~」の上映会が1月26日、あさぎりの郷(高森町吉田)杉の木ホールで行われる。主催はALL南信州はなぶさ親の会。
映画は、主人公の西山夏実さんが中学生の時、突然「起立性調節障害」に襲われ、遅刻や欠席を繰り返し、体も心も苦しんでいくという実話を追ったドキュメンタリー。監督は西山さん本人が務め、同級生など福岡県の高校生の制作チームで2021年に映画化された作品。50分程度の本編とメーキング映像をセットで上映する。午後の上映会の後に映画の感想をシェアする会を予定。
上映会を企画した同会代表の土屋千惠さんは「当会の支援者との情報シェアや活動をするなかで不登校の原因の一つに起立性調節障害があることを知った。子どもが起立性調節障害と診断されたのもきっかけ」と話す。
起立性調節障害とは、自律神経のバランスが崩れることで朝起き上がるのが難しい、立ちくらみやめまいを起こす、倦怠(けんたい)感などの症状が現れる病気。小学生の約5%、中学生の約10%が発症しているといわれる。全国的にも増加傾向にある不登校児童の中にも一定数いるという。
上映会について土屋さんは「起立性調節障害に対する認知度はまだまだ低い。不登校の原因の中の一つでもあるので、見守る家族もつらい思いでいる。周りが理解してもらえると当事者のつらさが和らげられる。より多くの方にこの病気を知っていただき、正しく理解してもらえれば。『ひとりじゃない』ということを訴えたい」と鑑賞を呼びかける。
上映会は、10時~12時、13時30分~15時30分。定員は各回30人程度。入場無料。