暮らす・働く

水素ステーション設置準備会初会合 2026年度稼働目指し意見交わす

水素ステーション設置準備会後に原会頭(右)と萩本範文さん(左)

水素ステーション設置準備会後に原会頭(右)と萩本範文さん(左)

  • 0

  •  

 飯田商工会議所(飯田市常盤町)は12月12日、信州大学アクアリジェネ―ション機構が2026年度にエス・バードでクリーン水素の製造研究拠点を設けるのに合わせ、水素ステーション設置(貯蔵施設)を計画する準備会の初会合を開いた。

南信州環境メッセに出展した信州大学ブース、クリーン水素発生パネルの展示

[広告]

 準備会には交通、金融、自然エネルギー電力などの経営者のほか、行政の職員ら13人が出席。同会議所の原勉会頭は会議の冒頭で「水素ステーションを具体的にビジネスとしてどのように立ち上げていくかを議論検討する。カーボンニュートラルが地産地消含め大きく寄与するため地域が一緒になって取り組んでいこうという心づもり。環境を軸とした新しい地域社会に向け前に進めていく」とあいさつした。会議は非公開で行った。

 同準備会は今後、民間・行政などから地域を担う若手を中心とした実務者担当者会議を重ね、水素の製造が始まる2026年度に向け、水素ステーションの稼働を進めていく。同時に、水素の活用を考える研究会の設置も検討し、飯田で水素製造、貯蔵、活用のサイクルを模索しエネルギーの地産地消を進めていくという。

 会議後に取材に応じた準備会の委員、萩本範文さんは「2年後には飯田に信大のメインプロジェクトである研究施設が来て水素が製造される。研究施設のため、実用化や本格的に使うことについては、さまざまな研究課題があるが、製造した水素を空に逃がしても仕方ない。水素ステーションを作ってためておくためのプロジェクト」と話す。「水素ステーションができれば、水素自動車やボイラーの一部を水素で賄う施設にするなど活用の機運も高まる。エネルギーの地産地消のモデル都市にしようというのが地域の目指すところ」とも。

 今月22日には南信州地域・信州大学連携推進協議会主催で「水と光だけでつくるグリーン水素の不思議」と題して信州大学特別特任教授の堂免一成教授の講演会がエス・バードとオンラインで開催する。入場無料。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース