11月22日~25日の4日間、愛知国際展示場などを会場に開かれる「第62回技能五輪全国大会」に向け、シチズン時計マニュファクチャリング殿岡工場(飯田市下殿岡)の工員2人が10月30日、飯田市役所で公開訓練を行った。
公開訓練には、技能五輪の「時計修理職種」に出場する鈴木翔太さんと伊東愛渚さんが臨んだ。鈴木さんは初、伊東さんは2年連続。大会では1日目に「クオーツ腕時計」「機械式ムーブメント」の修復修繕、2日目は腕時計の軸になる部品の製作加工の課題が出され、制限時間内に仕上げる。
鈴木さんは、機械式ムーブメントの課題、伊東さんは、クオーツ式腕時計の課題に取り組んだ。4~5種類のピンセットや、プラスとマイナスドライバーなど使いながら分解。細かい部品で構成されているため、時々、顕微鏡で手元を拡大しながら不具合を修正した。
昨年、初出場で敢闘賞を受賞した伊東さんは「昨年は覚えることが多く大変だった」と振り返り、今年は苦手な課題を中心に取り組んできたという。「2年間の成果を1回の本番で出し切り、金賞を狙いたい」、鈴木さんは「1年間かけて練習してきたことを生かし、入賞を目指したい」と、それぞれ意気込みを見せた。
技能五輪には同社から殿岡工場を含め、飯田松尾、ミヨタ佐久、妙高(新潟)の各工場から「時計修理」「メカトロニクス」競技に合わせて8人が出場。時計修理職種は10年連続で入賞者を出している。