飯田高校(飯田市上郷黒田)で7月1日、高森町へ避難しているウクライナ人を迎え、町内での生活や母国への思いなどを聞く「語る会」が開かれた。
高森町へ避難しているウクライナ人の思いを聞く 飯田高校生が「語る会」企画
同校の生徒自治会が、「今、戦争が起きている中で、ウクライナの方から生の声を聞き、高校生の私たちにできることは何か、また、平和について考える機会にしたい」と企画。当日は、高森町に避難している9人と、壬生照玄高森町長、同校生徒有志ら合わせて70人ほどが参加した。
生徒から「母国へ戻り、普段と同じような生活ができるようになったら、まず何をしてみたいか?」という質問に、「料理をたくさん作って、家族や親せきと一緒に、日本で購入したお酒を飲みながら日本での生活の写真を見せたい。2、3日休んだら先祖にもあいさつに行きたい」と答えた。このほか「日本に来てから、おいしいと感じた料理、苦手な料理は?」という質問には、「大体の料理は大丈夫。だけど、納豆は苦手」と話し、生徒たちの笑いを誘った。
歓迎レセプションでは、中庭で同校邦楽班による演奏や空手班による演舞が行われたのに対して、ウクライナ人の女性2人が代表して歌を披露し盛り上げた。
主催した生徒自治会会長の佐藤峻さんは「レセプションで、ウクライナの皆さんが喜んでくれたのが何より。普段、ニュースや新聞で見聞きしていることと同じ部分もあったが、高森町に避難してきている皆さんの話を聞いて、自分たちが思っている部分と違うことも知ることができた」と振り返る。
ウクライナ人たちは、総合格闘技団体「空手道 禅道会」(総本部=飯田市)の支部が同国にもあることが縁で来日し、4月30日より高森町で生活を送っている。