日本スポーツ協会公認「中高老年期運動指導士」の宮下泰広(やすひろ)さんによる「認知症予防寄席」が10月19日、鼎文化センター(飯田市鼎中平)で開催される。
宮下さんが「笑って笑って脳トレ体験」をテーマに提案する運動や音楽に、観客は座席で着席したまま参加する。自身の耳と鼻を右手と左手で交互に触る運動や、童謡「はと」の歌詞「ぽっぽっぽ、鳩ぽっぽ」を「ぱっぴっぷ、ぺぽぱっぴ」と変えて歌うなど、休憩を挟み2時間ほどを予定する。
同市在住で別事業を営んでいた宮下さんは、2002(平成14)年、日本レクリエーション協会公認のレクリエーションインストラクターの資格を取得。会社経営の傍ら、飯田市スポーツ推進委員となり、非常勤講師として同市の運動教室などで指導に当たった。
2012(平成24)年、体操教室「泰平(たいへ)スタジオ」(上郷)を立ち上げた。宮下さんは「長野が『長寿ランキング1位』から陥落したと聞き、自分の特性を生かしながら、もう一度(1位を)目指すことができたらと考えた」と振り返る。
宮下さんは、長野では「善光寺女性部総会」「御代田町健康講座」などの指導に出かけ、愛知、山梨、新潟、富山などの県外でも教室を開いてきた。地域の一般企業の社員研修の講師を務めたり、映画の試写会や歌謡ショーなどでの司会を務めたりするほか、飯田エフエム放送では平日7時20分から、「今日も楽しく活脳体操」のコーナーを担当する。
同寄席の「脳トレ」は、「頭では理解しても、手や足、発声ができなくてもどかしい。それを体験することによって認知の予防を考え、運動を継続してほしい」と宮下さんは目的を紹介する。当日は同スタジオ生徒から成る「千菊会」(ちぎくかい)による日本民謡と三味線の演奏や、別の生徒による社交ダンスのステージも開く。
宮下さんは「多忙であっても、運動に参加した方が喜んだり、笑ったりする姿に自分も喜びを感じる。人間が笑うのは、『そのこと』を理解し自立しているから。皆さんの『自立の人生』が長くなるよう、取り組みを続けていきたい」と意気込む。「若年性認知症もいわれる昨今。年齢に関係なく、人間関係や仕事のストレスを感じる方、家に閉じこもっている方。大声で笑いに来ては」と呼びかける。
13時30分開場、14時開演。入場料は2,000円。