7人の作家による展覧会「七迷展(しちめいてん)」が8月29日、長野県飯田創造館(飯田市小伝馬町)で始まった。
会場には、新井淳夫さんの絵画、岩崎英子さんの日本画、大藏光彦さんの友禅染、北野敏美さんの版画、齋藤龍川さんの書、林湜和(きよかず)さんの彫刻、松下重雄さんの建築設計作品、合わせて数十点を並べる。
同展代表の林さんは「仲間同士それぞれに仕事をしていて、同じ場所で作品をぶつけ合ったら刺激になる。展覧会としても面白いものになる。『やろう、やろう』と声が集まった」と振り返る。
戦後、同地域の各分野の第一線で活躍した作家が集まり「五迷展」が開催され、20年ほど前には「新五迷展」が開催され、林さんも出品したという。「事務局の担当を担ってくれる方、事務局を引っ張る作家たちのおかげでの開催にこぎ着けられた。建築分野からも参加があり、美術分野と並べ合うのは楽しいこと」と林さんは作品を眺めながら話す。
一級建築士で日本建築家協会の長野地域会長を務めた松下さんは「欧米では、建築設計は『総合芸術』と評価される。長野では、美術と建築の同じ場所での展示は過去にはないことで、展覧会への参加は光栄なこと。とにかく楽しい」と、今までの受賞作や設計施工例を建築模型や画像で展示する。
林さんは「95歳の私と、最年少作家の65歳では30年の開きがある。分野の開きも幅広く、見る方にも楽しんでいただけるのでは。天候も気になる週末だが、天候を見ながらお越しいただければ」と呼びかける。
開館時間は9時~17時(最終日は16時まで)。観覧無料。31日14時~15時にはギャラリートークを予定。9月3日まで。