精肉店・焼き肉店を運営する丸三(飯田市白山町)が「焼き肉の日」の8月29日、全国初の焼き肉グリル無償貸し出し付き焼き肉サブスクリプションサービス「信州飯田出前焼肉サブスク」を始めた。
人口1万人当たりの焼き肉店舗数日本一をきっかけに、「焼き肉の街」として認知されつつある飯田市でなじみ深い「出前焼き肉」のサービス。肉を注文すると鉄板やガス器具、タレ、皿、箸などのセットをまとめて配達してくれるサービス。丸三の2代目社長だった故・原親男さんが発案し、食肉組合を通じ精肉店の間で広まった。公民館活動の盛んな地域柄もあり、会合などの後やクラブ活動の後に利用する客が増え、この地域特有の文化として根付いてきた。
3代目の原大介さんは「今夏も毎週300~500人前の利用があり、ガス器具が足りなくなりレンタルして賄った時もあった」と話す。出前焼き肉はセットを配達時に代金を引き換える形式のため、配達地域が飯田・下伊那に限られる。これまで長野市や伊那市、東京から問い合わせがあったが全て断らざるをえなかった。「肉の発送だけならどこでも同じ。グリルを貸し出して全国の人たちに出前焼き肉の雰囲気を自宅で体験してもらい、少しでも地域振興につながれば」と原さん。
サービスは年間契約で12回の定期便。南信州牛やラム、黒モツなどの飯田焼き肉の名物素材1セット約2人前、カット野菜、タレを毎月1回発送。初回に無煙機能付き焼き肉グリルを無償で貸し出す。肉のメニューは毎月内容を変更し、冷凍肉ではなく、混合ガスを注入したチルド式のパウチで「新鮮な肉を届ける」という。
月額8,929円。丸三のECサイトで受け付ける。